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皇后杯、新潟LとI神戸が決勝進出

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第38回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会は12月23日(金)に準決勝2試合が東京・味の素フィールド西が丘で行われ、アルビレックス新潟レディースは日テレ・ベレーザに1-0で、INAC神戸レオネッサはベガルタ仙台を延長の末に3-1で勝って決勝に進出しました。
前回大会と同じ顔合わせとなった25日の決勝(千葉・フクダ電子アリーナ)で新潟Lは初優勝、I神戸は2連覇を目指します。

日テレ・ベレーザ 0-1(前半0-0、後半0-1)アルビレックス新潟レディース

2年連続通算5度目の準決勝を迎えた新潟は、なでしこリーグとリーグカップを制し2年ぶりとなる皇后杯優勝で3冠を狙うベレーザに立ち上がりから押される展開になり、29分にベレーザMF中里優選手、32分にはリーグ得点王のFW田中美南選手にゴール前に抜け出されて決定機を作られます。しかし、新潟GK福村香奈絵選手が好セーブでゴールを死守。その後もベレーザのペースで試合が続きますが、新潟はよく耐えて前半を0-0で折り返します。

試合が動いたのは後半開始から8分経った53分でした。DF小原由梨愛選手からの縦パスをFW大石沙弥香選手が頭で繋ぎ、「狙っていた」というMF八坂芽依選手が走り込んで右足で合わせて先制ゴールを流し込みました。
反撃に出たいベレーザは、サイドからの仕掛けを試みて63分に田中選手に代えてDF清水梨紗選手を投入。さらに、MF阪口夢穂選手を前線に上げたり中盤に戻したりとポジションを何度か入れ替え状況打開を試みますが、ハードワークを続ける新潟の守りを崩せません。

一方、「田中選手が(ベンチに)下がってくれたのが大きかった」(辛島啓珠・新潟L監督)という新潟は先制点でペースを掴み、77分にはMF阪口萌乃選手のミドルシュートで相手ゴールを脅かします。
ベレーザは、後半アディショナルタイムに阪口選手がゴール前でパスを受けてゴールを狙いましたがシュートは枠の外に流れ、最後まで得点を奪うことができず、昨年に続いて準決勝で新潟に敗れての大会敗退となりました。

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ベガルタ仙台レディース 1-3(前半0-1、後半1-0、延長前半0-1、延長後半0-1)INAC神戸レオネッサ

2連覇を狙うI神戸は、FW道上彩花選手やMF杉田妃和選手、交代出場で2得点のFW京川舞選手ら若手が躍動。前半15分にDF守屋都弥選手の右クロスを受けた道上選手が決めて先制します。

3年連続の準決勝で初の決勝進出を狙った仙台は積極的に動きますが、21分にDF市瀬菜々選手の負傷交代でMF川村優理選手が最終ラインに下がると、展開力が陰ります。

それでも後半は反撃に出て、54分にはMF佐々木繭選手のシュートがクロスバーを叩き、その後もFW有町紗央里選手やFW浜田遥選手が神戸ゴールを脅かします。そして84分、川村選手がMF中野真奈美選手のFKに頭で合わせて同点に追いつきます。
しかし延長に入るとギアを一段上げて攻撃を仕掛ける神戸に対して、仙台は守備に綻びが出ます。
102分、神戸はスルーパスに飛び出した増矢選手の左クロスボールに、ゴール前でフリーになった京川選手が「いいボールが来たので合わせるだけだった」とヘディングで決めて均衡を破ります。さらにその6分後、左サイドを攻め込んだ増矢選手のクロスボールを中島依美選手がつなぎ、京川選手が左足で押し込みました。
神戸は114分にGK福元美穂選手が負傷退場しましたが、チームは最後までリードを守って勝利を収めました。

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監督・選手コメント

辛島啓珠監督(アルビレックス新潟レディース)
ベレーザ相手に勝ててすごく嬉しいですし、糸魚川の火災で被災した方々に少しでも勇気づけられる勝ち方ができたかと思います。相手の迫力ある攻撃に押されましたが、守備陣が体を張って前半を0-0で終えることができたのが勝因だと思います。後半は風上で我々にいい形になると見ていたので、積極的にシュートを打とうと話していました。選手たちの頑張りが素晴らしかった。決勝もいい状態でやらせてあげたいと思っています。

DF 中村楓選手(アルビレックス新潟レディース)
90分を通して厳しい時間の方が多かったですが、粘り強く戦って新潟のサッカーをしようと話していました。それができたことが結果につながったと思います。苦しい時間帯に得点が決まって、勢いを持てましたし、その後リズムに乗ることができました。

森栄次監督(日テレ・ベレーザ)
1点勝負だと選手に話していましたが、前半のチャンスを決めきれず、1点がなかなか獲れませんでした。ボールも思ったように走らずにテンポも出ず、先制されて苦しくなり、後半は阪口選手や隅田(凛)選手をトップに入れたのですが、うまくボールが入りませんでした。リーグ戦とカップ戦は獲れましたが、一発勝負では相手の策にはめられた感じで、トーナメント戦は難しいと感じています。

DF 岩清水梓選手(日テレ・ベレーザ)
前半にあったチャンスに1つ決めていれば結果も変わったかと思います。一発を決める力、勝負強さが足りなかったのだと思います。相手はやることが徹底していました。3冠を獲りたかったのでとても悔しいですし、残念です。

松田岳夫監督(INAC神戸レオネッサ)
1点を争う厳しい試合を想定していろいろプランを立てて、いい時間帯に得点できて、前半は若干有利に試合を進められた気はしますが、後半は相手のプレスに負けて怖がってボールを繋げずにリズムを崩してしまいました。しかし延長でも運動量が落ちず、プレッシャーをかけることも相手の背後に走ることもできました。そういうハードワークで相手より少しだけ勝っていたかと思います。この勝利でいろいろな自信がついたと思うので、それを持って次の試合に臨みたいと思います。

FW 京川舞選手(INAC神戸レオネッサ)
厳しい時間帯でもゴール前へ入れたし、相手より走れたことが良かったと思います。チームが苦しい時に走って点を獲るというのは澤(穂希)さんや先輩たちの姿を見てきたから。そんな姿を見せることができて嬉しいです。勝ち切れて良かったです。

千葉泰伸監督(ベガルタ仙台レディース)
90分では決定機はうちの方が作れていましたが、決めきることができず、勝負強さが欠けていました。負傷のアクシデントが続いた中でも選手たちは最後まで全力で戦って、負けましたが次へつながる試合にしてくれました。(今季退任で)決勝を最後にしたかったので残念ですし、5年間で今日が一番悔しいですが、選手たちにはより強くなってほしいと思います。

MF 川村優理選手(ベガルタ仙台レディース)
あの時間に同点にできたのは良かったですし、アクシデントで選手交代があった中で、出た選手がうまく対応できたと思いますが、相手が嫌がるプレーやゴール前での精度にもっとこだわらなければいけないと感じました。この悔しさを忘れてはいけないと思います。

JFA-TV

皇后杯決勝(12/25開催)

アルビレックス新潟レディース
(なでしこ1部/新潟)
vsINAC神戸レオネッサ
(なでしこ1部/兵庫)
12月25日(金)14:00キックオフ(予定)
フクダ電子アリーナ

日程・結果の詳細はこちら

第38回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会

2016年10月22日(土)~2016年12月25日(日)
決勝:12月25日(日) フクダ電子アリーナ

大会情報はこちら
チケット販売概要はこちら


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