高体連に所属する女子サッカーチーム日本一を決する「第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会」が12月30日(金)に開幕し、全国から集まった32チームが2017年1月8日(日)の決勝を目指して戦います。ここでは前回大会の様子を振り返ります。
第24回大会には、全国の地域予選を勝ち抜いてきた32チームが出場し、ノックアウト方式で優勝を争いました。大会は、初戦で優勝経験のある日ノ本学園高校(関西2/兵庫)と常盤木学園高校(東北1/宮城)がぶつかるなど(試合は1-0で常盤木学園の勝利)、強豪校同士の試合も実現。序盤から好試合が続きます。
各チームが兵庫県内の会場で熱戦を繰り広げ、準決勝には、大商学園高校(関西1/大阪)、藤枝順心高校(東海1/静岡)、修徳高校(関東2/東京)、神村学園高等部(九州1/鹿児島)の4チームが残りました。
準決勝第1試合では、大商学園と藤枝順心が対戦。児野楓香選手のゴールで先制した藤枝順心が相手をシュート4本に抑え、決勝進出を決めました。続く第2試合は、神村学園が修徳を押し込む展開に。修徳守備陣の奮闘に手を焼く時間もありましたが、21分、23分と橋谷優里選手が立て続けに得点します。この後、相手の反撃をかわした神村学園が2-0で勝利し、決勝への切符をつかみました。
決勝に勝ち上がったのは、9年ぶりの優勝を目指す藤枝順心と、10年ぶりの悲願達成を狙う神村学園。高い能力を備える両者による一戦は、決勝にふさわしい、白熱した展開になりました。
試合は序盤から目まぐるしく動きます。3分、藤枝順心が肝付萌選手の個人技で先制点を挙げると、その直後には神村学園も渡辺玲奈選手のゴールで追いつき、一歩も譲りません。
この後、ボールを回される時間が長くなった神村学園ですが、粘り強く守り、奪ったボールを丁寧に前線へとつないでいきます。すると迎えた41分、渡辺選手がミドルシュートを豪快に突き刺し、チームを逆転に導きました。
優位に試合を運びながら逆転された藤枝順心ですが、このままでは終わりません。1点のビハインドで迎えた後半は高い位置でボールを奪いにいく姿勢を強め、シュートに直結するプレーを増やしていきます。60分には球際での競り合いに勝つと、岩下胡桃選手のパスに反応した肝付選手が同点弾を挙げ、試合を2-2の振り出しに戻します。
この1点で勢いを吹き返した藤枝順心はさらに攻勢を強めます。66分、これまで仕上げ役を担ってきた肝付選手が、安部由紀夏選手にパスを供給。それを安部選手が豪快にシュートを決め、藤枝順心が3-2と再逆転します。試合はこのまま1点を守り抜いた藤枝順心が勝利。9年ぶり2度目の日本一に輝きました。
第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
2016年12月30日(土)~2017年1月8日(日) [全試合無料]
1回戦~準々決勝:兵庫県内会場
準決勝~決勝:ノエビアスタジアム神戸(兵庫県)