なでしこジャパンはFIFA女子ワールドカップフランス2019前最後の強化試合となるスペイン女子代表との国際親善試合を6月2日(日)に控え、フランス北部の街ル・トゥケでトレーニングをスタートしました。
5月22日(水)の集合から10日目のこの日、ここまで合流を目指して別メニューでの調整を続けてきた植木理子選手の離脱が発表されました。「国内キャンプから様子を見て調整を進めてきたが、回復までに時間を要する」と高倉麻子監督はこのタイミングで決断。植木選手は「とても悔しいですが、この経験を糧にまたこのチームに戻ってこられるようにがんばります」と振り絞るようにコメントを残し、ワールドカップ優勝という目標をチームメイトに託して帰国の途につきました。高倉監督は「理子(植木選手)はずっとこのチームの一員。他のチームは23人だけど、日本は24人で戦える」と話しました。
代わって招集された宝田沙織選手は、昨年のU-20女子ワールドカップで植木選手とともに優勝を経験したメンバーです。同大会得点ランキング3位で準MVPに輝いた実績と、今季のなでしこリーグ2部でのパフォーマンスが評価され、直前キャンプでもトレーニングパートナーとして活動を共にしました。
フランスに到着した宝田選手はやや緊張した面持ちでチームに合流。翌6月1日(土)から本格的にトレーニングに参加してスペイン戦、そしてワールドカップに向けて準備に入ります。
なでしこジャパンは6月2日(日)のスペイン戦を経て、10日(月)に初戦のアルゼンチン戦を迎えます。
選手コメント
GK #18 山下杏也加 選手(日テレ・ベレーザ)
植木選手の離脱は、自分が同じ立場だったら悔しいですし、ワールドカップにかけていた思いは相当なものだったと思います。2012年のオリンピックで安藤梢選手が怪我をしてしまいましたが、安藤選手のためにとチームがまとまって決勝に進んだこともあるので、団結力の高さを日本は持っていると思っています。
DF #12 南萌華 選手(浦和レッズレディース)
理子(植木選手)はU-20女子ワールドカップでも一緒に戦った仲間なので、彼女の気持ちを考えると悔しいですが、残された身としては彼女の分も頑張らないといけないと改めて思いました。なかなかいい言葉はかけられませんでしたが、次に向けて頑張ると話していたので、理子のために頑張るよと声をかけました。宝田選手も一緒に戦った仲間で、一緒に理子のために戦ってくれるはずです。宝田選手はフォワードで点を取って結果を残す選手ですし、なでしこジャパンに来てもすぐに馴染めると思います。
FW #9 遠藤純 選手(日テレ・ベレーザ)
理子さんの離脱は自分も悔しい気持ちはありますが、これを自分の力に変えて頑張りたいと思います。何か声を掛けるというよりは、理子さんの姿を見て、自分がやらなければと思いを新たにしました。宝田選手は決定力もあり、U-20の時も一緒に過ごす時間が長くて、すごく頼りになる先輩です。相手からしたら怖い選手だと思います。
スケジュール
FIFA女子ワールドカップフランス 2019
大会期間:2019年6月7日(金)~2019年7月7日(日)
グループステージ:
2019/6/11(火) 01:00キックオフ(日本時間)
vs アルゼンチン代表
2019/6/14(金) 22:00キックオフ(日本時間)
vs スコットランド代表
2019/6/20(木) 04:00キックオフ(日本時間)
vs イングランド代表