今年のなでしこリーグレギュラーシーズンはリーグ2位となる失点数で、わずか2敗しかすることなく終えたものの、順位は4位にとどまった。理由はリーグ最多となる8つの引き分けの多さだ。エキサイティングシリーズ・上位リーグに進出後もその流れを断ちきれず、5戦中3試合が引き分けとなり、勝ち星を伸ばすことができなかった。レギュラーシーズンで喫した2敗はいずれも1点差によるものであり、あと一歩のところで勝ち点をもぎ取る強さ、逞しさがチームに備わったとき、チームはさらに大きな上昇気流に乗ることになるだろう。
可能性を大きく秘めたこのチームを支えるのは最後尾の守護神と最前線のエースストライカーだ。GKの山根恵里奈選手とFW菅澤優衣香選手、いずれも今年カナダで行われたFIFA女子ワールドカップでもメンバーに名を連ねるだけでなく、試合にも出場し、なでしこジャパンの準優勝に大きく貢献した選手たちだ。リーグ2位の失点数は山根、そしてキャプテンのDF櫻本尚子選手が中心となって築き上げた守備網の成果であり、今年のリーグ得点王にもなった菅澤選手はチームの得点の約半分となる12ゴールを挙げて、チームの躍進に貢献した。
攻守の両輪が国際舞台で培った経験をチームへと浸透させたとき、チームに勝利をたぐり寄せる勝負強さを身につけたとき、チーム初となるタイトルも手にすることができるだろう。
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第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会
決勝 12月27日(日) 神奈川/等々力競技場
準決勝 12月23日(水・祝) 神奈川/等々力競技場
準々決勝 12月19日(土) 宮城/ユアテックスタジアム仙台、東京/味の素フィールド西が丘