女子サッカー日本一を決する第38回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会が、10月22日(土)に開幕します。今回は、昨年度、INAC神戸レオネッサの一員として優勝を飾り、惜しまれつつ引退した澤穂希さんに、前編・後編にわたって大会の見どころを語ってもらいました。
――20回出場した皇后杯は、澤さんにとってどのような大会でしたか。
澤 大会期間中はいつも、「次の試合で負けたらシーズンが終わってしまう」という緊張感と寂しい気持ちがありました。それに、以前は元日に決勝戦が行われていたので、この大会がシーズンの締めくくりでもあるし、新しい年の始まりでもあったので、勝ちにはこだわっていましたね。当時、決勝戦は10時ぐらいのキックオフだったので、前日にチームみんなで「良いお年を~」と言って別れて、数時間後の翌朝6時ぐらいに集合して「明けましておめでとう」と(笑)。雪が降っていたときもあり、印象に残っています。
――昨シーズン、大会期間中に引退を発表されました。
澤 引退を発表したタイミングは、勝って決勝まで行けば最大で残り3試合という状況でした。今まで私を支えてくださった方々や応援してくださった多くの方々に、私の最後のプレーを見てほしい、自分のプレーで皆さんに恩返しをしたいと思い、残り3試合に全てをかけました。INAC神戸レオネッサのチームメートのみんなが、「絶対に澤さんを決勝まで連れていく」と言ってくれたのは嬉しかったですね。
――今大会で楽しみなことは。
澤 自分が所属していたチームや、一緒にプレーした選手たちが頑張る姿を外から見られるのは楽しみですね。それから、地域予選を勝ち上がってきたチームは格上を倒したいという気持ちが強いと思いますし、勝つことによって自信も増すと思うので、そういうチームの戦いも楽しみです。第32回(2010年度)大会は、日テレ・ベレーザでプレーしていましたが、3回戦で常盤木学園高校に負けてしまいました。高校生のチームに負けたのはショックでしたね。昨年はベレーザがリーグ戦で良い成績を残したにもかかわらず、皇后杯では準決勝でアルビレックス新潟レディースに敗れてしまいましたし、本当に何が起きるか分からないな、と。相性もあるでしょうし、そういった点も見どころだと思います。
※インタビューの全編は皇后杯の試合会場で販売する大会プログラムに掲載予定です。
第38回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会
2016年10月22日(土)~2016年12月25日(日)