なでしこジャパンは1月18日(火)、午前にチームアライバルミーティング、午後にトレーニングを実施しました。
チームアライバルミーティングでは、女子アジアカップの主催者であるAFC(アジアサッカー連盟)より大会概要の説明や事前に理解しておくべき審判の判定基準などが示され、間近に迫った大会の開幕に選手たちは緊張した面持ちでミーティングに臨みました。その後、大会公式メディア用のフォトセッションを行い、午前の活動は終了しました。
午後は現地入りして2回目のトレーニングに励みました。前日よりも暑さを感じる中、各選手のコンディションの見極めのためにランニングの測定からスタート。今回は心拍数を計測しましたが、活動期間中はそれ以外にもあらゆるデータを収集して選手のコンディションを確認し、それぞれに合った対応をしています。日本と気候が異なり、また連戦が続く中ではタイムリーな体調の変化を確認することが不可欠です。測定を行った後はパス&コントロールでボールに触れ、ピッチコンディションを把握。トレーニング会場は試合会場とは異なりますが、現地特有のピッチの硬さ、芝の質など特徴を掴んでいきます。
その後は守備に重点を置いたトレーニングを実施。「奪う」をテーマに、積極的に前に出ていくスタイルを取りながら、それに伴うリスクにどう対応するかをチームで確認しました。続いて行われたスモールサイドゲームではその守備のテーマを頭に入れながら、攻撃でも積極的にシュートを放つ意識を持ち、攻守両面で強度の高いトレーニングとなりました。
選手コメント
GK #18 山下杏也加選手(INAC神戸レオネッサ)
いま自分が最も気にしているのは芝の状況で、試合をする会場の土の硬さ、芝の長さもそうですし、またボールも普段使っているものとは異なります。加えて冬の日本から暑いインドに移動してきた中で、90分間自分たちがどれだけ走れるかが初戦は大事かなと思います。
オリンピックの反省を生かし、得点は増やさなければいけないですし、泥臭くともシュート回数を増やしていけば積極的にゴールを奪いにいく雰囲気はできますし、うまくいかない状況もポジティブにできると思います。また前から奪いに行くことで相手のゴールに近くなりますし、その分得点チャンスを得られます。最初の2試合はその強度でやりながらどれだけやれるか、どこまでゴールを取れるかが大事ですし、どの程度リスクを取ってボールを取りに行くべきかを試合で感じとりながら、最初の2試合でプレーの基準を作っていきたいと思います。
DF #2 清水梨紗選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
池田監督になってより攻撃面は回数を求められていると思うので、そういった運動量、オーバーラップのところは上積みしていければと思っています。守備については、攻守はいつも表裏一体で、攻撃しているときでも自分がサイドバックだということを忘れずに、自分が上がったスペースは空いているということを考えなければいけません。攻撃に目が行きがちですが、まず守備からやっていくという点は何度かアジアを経験して感じたことなので、そのバランスを考えながら、守備に関しては自分のサイドから崩されないということを今回は意識していきたいです。
試合で組むサイドハーフの選手の特長はすごく意識していて、(長谷川)唯さんの場合は自分が関わって行ったほうが唯さんの良さも出るし、自分も使ってもらう動きは好きなのでこだわっています。(宮澤)ひなたのようなドリブラーは自分が行かないほうがスペースがあって仕掛けやすいという場面もあるので、自分の上がるタイミングやスペースを開けるランニングというように、組む選手とうまくできるように、というのはすごく意識しています。
最近はサイド攻撃が主となるチームが多いので、自分のサイド、自分のところからの進入は防ぎたいという思いでやってきました。結果的にやられてしまうこともありますし、その場面が海外の選手が相手となると増えるのが現実です。ただどういうふうにすれば今の場面は守れたとか、こういうふうにやったけどやられてしまったということは自分の中でクリアにしています。その時はミスしてしまったけれど、映像を見返したら修正できる、というような力はついてきたので、その中でミスを減らしていくことに取り組んでいきたいです。
MF #13 遠藤純選手(エンジェル・シティFC/アメリカ)
インドの気候は日本より暖かいですが、国内トレーニングキャンプでもインドの気温への対策はしていたので、いまのところ問題ないかと思います。
自分自身は前線の選手として結果を残すこともそうですし、得点に絡む機会を増やしていきたいです。練習でもゲーム形式が増えていくと思うので、そこで多くの選手とコミュニケーションを取って、どうやったら得点につながるかを考えていきたいと思います。前回の女子アジアカップには参加していませんが、そこからメンバーも変わっていますし、自分自身の持っている力を最大限発揮して、それによってチームが勝利に一歩でも近づけるようにしていきたいです。他の国も日本の分析をたくさんやっていると思いますが、それでも自分たちのサッカーを出して勝てるよう、練習から一つひとつを大切にしていきたいと思います。
遠目からのシュートや精度の高いクロスは練習からも意識しているので、左サイドでもどこのポジションで出ても、それは試合でも出したいです。前線の選手として結果を残すことにこだわっていきたいです。練習から得点に絡むプレーや積極的にシュートを打っていますし、それが結果やその先に繋がっていけばと思います。
AFC女子アジアカップインド2022
大会期間:2022年1月20日(木)~2月6日(日)
ノックアウトステージ上位5チームがFIFA Women's World Cup Australia & New Zealand 2023™への出場権を獲得
(※ただし、上位5チームにオーストラリアが入っていた場合、6位までのチーム)