JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー福島女子のレポートを担当するのは山口隆文チーフコーチです。
2連覇のかかる大会
JFAアカデミー福島で指導して3年目となるU-18監督の山口隆文です。
今回は、8月2日(月)から9日(月)まで行われたXF CUP 日本クラブユース女子サッカー大会(U-18)について記したいと思います。
日本クラブユース連盟は、選手間および指導者間の交流を促進することを目的に大会を開催し、今回で3回目を迎えています。昨年はコロナの影響で8月開催が延期され、2021年1月に開催されました。その大会は3月に卒校した10期生の最後の大会参加となり、JFAアカデミー福島は優勝。2連覇のかかる本大会は、コロナ第5波ともいえる状況下のため無観客で開催されました。また、本大会はコロナ感染予防の他に、暑いことで有名な群馬県前橋市を中心に行われたことで、暑熱対策も同時に考慮する必要がありました。すべての試合は暑さを考慮して8時45分のキックオフで実施され、クラブユース連盟の方々はじめ関係者の方々が朝早くから準備してくださいました。関係者すべての方々に大変感謝してます。
グループリーグ
1回戦 vs ASパルセイロ(4-0)、2回戦 vs FC今治(8-0)、3回戦 vs ASエルフェン埼玉(2-1)
攻撃面では、ゴール前で多くのシュートシーンを作り出すためにテンポよくボールを左右に動かし相手を動かして隙を突く攻撃を目指しましたが、相手の粘り強い守備もあり、3戦ともボールはある程度保持しているものの、より効果的な揺さぶりや、ゴール前でのテクニックに課題が残りました。守備面では全員でボールを奪う意識、常にコンパクトな状態を保持して相手を自由にさせない守備が意識され、3試合で失点1に抑え、全勝でグループリーグを1位で通過することができました。
ノックアウトステージ
ノックアウトステージ1回戦 vs ソルフィオーレFC作陽(3-0)
粘り強い守備、球際で闘ってくる相手に対しての戦いでしたが、2連戦ということもあり後半相手の運動量が落ちたところから2点を奪うことができ、結果3-0で勝つことができました。
ノックアウトステージ2回戦 vs ジェフ千葉(3-0)
この大会で対戦を楽しみにしていた日テレ・メニーナを破ってきたジェフとの試合。小雨の中での試合は、予想通りの展開になりました。しっかりと自陣に引き、ブロックを作って堅守速攻を狙ってくるジェフ。ボールを大きく左右に振って揺さぶりをかけ、相手を意図的に動かし隙を突いてゴールを狙おうとしましたが、ペナルティエリア付近での強いアクションが不足していたため攻撃に迫力がなく決定機も多く作り出すことができませんでした。後半に入り、交代で入った前線の選手の動きが効果的で相手の守備組織を崩すことができ、得点を重ねて3-0で勝利することができました。
決勝 vs マイナビ仙台(0-0 PK5-4)
小雨の中の試合ではありましたが、素晴らしい芝ピッチでの決勝でした。ジェフと同様、堅守速攻を狙うマイナビ仙台に対して、自分たちの動きが悪いこと、相手のプレッシャーが速く粘り強い守備のために、有効な組み立てからのシュートシーンがなかなか作れず最後までゴールマウスを揺らすことができず、PK戦に突入しました。全員が冷静に決めて5-4でPK戦を制し、優勝することができました。
8日間で6試合のハードスケジュールの中、フィールドプレーヤー17名、GK3名の総勢20名で戦い抜いた大会でした。選手たち、支えてくれた全てのスタッフに感謝します。全員で勝ち取った優勝は自信にしてほしいと思います。そして自分のレベルアップのために、この大会での経験を個々人の成長に繋げてほしいと思います。