いよいよ開幕する東京オリンピックで、サッカー女子の初戦・カナダ女子代表戦を1-1の引き分けで終えて一夜明けた22日(木)、なでしこジャパンは中2日で迎える英国代表戦(19:30キックオフ予定@札幌ドーム)に向けた準備に取り掛かりました。
メダル獲得に向けて最初のハードルとなるノックアウトステージ進出に向けて貴重な勝点1を得たなでしこはこの日、カナダ戦で45分以上出場した12人はホテル残って回復に務めました。出場時間の短かった選手、あるいは出場しなかった10人はトレーニング会場に出向いて約1時間汗を流しました。
ゴールキーパー2人、フィールドプレイヤー8人という少人数のため、実施できるメニューは多くはありませんが、その分シンプルに明確な目的を持ってメニューに取り組むことができます。短期決戦のオリンピックでは、ベンチも含めたチームの総合力が問われます。試合に出られなかった悔しさやもどかしさを抱えながら、それでもトレーニングでしっかり運動量を確保し、コンディションを下げることなく常に万全な状態を保つことは心身ともに容易なことではありません。こうした場所でも手を抜かずにひたむきに汗を流し続ける選手が控えているからこそ、試合に出る選手は勇気と責任を持ってピッチに入り、最後まで諦めずに走り、思い切りプレーすることができます。
前日のU-24日本代表の幸先いい勝利を経て、23日(金)いよいよ東京オリンピックが開幕します。なでしこジャパンは開会式を挟んで24日(土)にグループステージ第2戦の英国代表戦に臨みます。
選手コメント
DF #5 南萌華選手(三菱重工浦和レッズレディース)
個人的に、DFとして早い時間に失点してしまったことで試合を難しい状況で進める形になったので、そこに関しては個人としてもチームとしても反省しなければいけないところです。引き分けで終われたのはプラスで、勝点1を獲れたことは前向きに捉えたいと思っているので、反省しつつもこの勝点1を次に繋げないといけないと思っています。90分の試合の進め方という点では一歩レベルアップした状態で次の試合に臨めると思うので、チームとして気を引き締めて、一歩ずつ勝利を掴んで前に進んでいければと思っています。英国のホワイト選手は素晴らしいものを持っている選手なので、彼女を注意しながらですが、他にも得点能力やスピードを持った選手は多いので、ホワイト選手にだけ気を取られていると他の選手にやられてしまうと思うので、前線の選手は全てにおいて注意していかないといけないと思っています。
DF #17 北村菜々美選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
1試合を終えて、無観客だったこともあってオリンピックという実感はあまり湧きませんでしたが、ピッチに立って相手の強さなどを肌で感じて、まだ1試合ですが、もっと強いチームはいると思いますし、みんなでコンディションを調整していかないといけないと思いました。緊張はあまりしていませんでした。前半は失点もあリましたし、後半途中から出場してくる選手もスピードがあることは分析されていたので、そこを気にし過ぎて前に行けなかったというところはあるので、そこはもう少し修正していかないといけないと思いました。カナダ戦は攻撃参加が少なかったので、次の英国戦ではオーバーラップの数を増やして、クロスの回数を増やしていきたいです。中2日は体的には難しいですが、すぐに次の試合を迎えるので、調整するしかないと思っています。
FW #9 菅澤優衣香選手(三菱重工浦和レッズレディース)
早い段階で失点してしまったのは反省点ではありますが、90分を通して最後に(岩渕)真奈が1点とってくれて引き分けて勝ち点1を取れたことはポジティブに捉えて、次の試合に挑みたいと思っています。勝ち切るために、スタメンで出た役割として、攻撃面では数少ないシュートシーンがあれば積極的に打とうと思っていましたが、なかなか簡単にはいかないので、守備面ではハードワークして相手を乗らせないというか、相手のペースにならないように気をつけてプレーしました。今日は試合の翌日ということで疲れはありますが、食事の面やケアの部分でしっかりリフレッシュして、今日から準備を始めて次の英国戦に挑めたらと思います。自分のやりたいプレーとできたプレーが違いすぎて、正直納得いかないところが多く、できれば後半挽回したかったのですが、交代となり、田中選手に託した部分はありました。
第32回オリンピック競技大会(2020/東京)
サッカー競技日程:2021年7月21日(水)~2021年8月7日(土)