なでしこジャパン(日本女子代表)が大きな目標としてきた、第32回オリンピック競技大会(2020/東京)の初戦・カナダ女子代表戦が、いよいよ7月21日(水)に行われる。日本が目指す金メダル獲得に向け、その勢いを加速させていくためにも大会の初戦は非常に重要となる。
対戦するカナダはFIFAランキング8位で、オリンピックは4大会連続4回目の出場。2012年ロンドン大会、2016年リオデジャネイロ大会の2大会連続で銅メダルを獲得しており、近年のオリンピックで高い勝率を誇る。今大会もリオデジャネイロ大会の銅メダリストが多くリストアップされており、その経験値はカナダの武器だ。
中でも38歳のベテランChristine SINCLAIR選手はカナダの顔とも言える存在だ。国際Aマッチ299試合出場186得点を記録しており、その得点数は、男女を通じて史上最多。日本との試合に出場すれば、節目となる300試合目のメモリアルゲームとなる。また、準優勝した北中米カリブ海予選で、7得点のJordyn HUITEMA選手にも警戒が必要だ。
カナダとの通算成績は、14戦7勝3分4敗(22得点19失点)。直近の対戦は2019年10月6日の国際親善試合(IAIスタジアム日本平)で、6分の岩渕真奈選手の先制点を皮切りに、籾木結花選手、長谷川唯選手、小林里歌子選手が得点を重ねて4-0で勝利した。その一戦は、FIFA女子ワールドカップフランス2019の敗退から約100日後に、日本がオリンピックへの再スタートを切った試合だった。
日本チームはすでに試合会場の札幌に移動し、カナダとの一戦に向けて最終調整に入っている。1週間前のMS&ADカップ2021でオーストラリア女子代表に1-0で完封勝利したことが、カナダ戦にいいイメージで臨むことにつながっている様子で、キャプテンの熊谷紗希選手は「DFライン裏のケア、そしてクロス対応でいいシミュレーションができた。失点を0で抑えられたことは、すごく自信になったと思う」と、オーストラリア戦がチームに好影響を与えているとした。
特に、熊谷選手と三宅史織選手は北海道出身ということもあり、地元に明るいニュースを届けるべく試合に臨むはずだ。
高倉麻子監督はオーストラリア戦の後、「オリンピック初戦に全力で勝点3を取りにいきたい」と改めて決意を表明した。「東京でオリンピックが開かれることが決まってから、たくさんの方々が期待する分、プレッシャーがかかることは予想していた。いろんなプレッシャーを力に変えることに集中し、自分たちが持ち得る力を全て目の前の相手にぶつけていく。1試合1試合ですべてを出し切って戦っていく」と、大舞台に向かう姿勢を示している。
東京オリンピックのグループステージグループE第1戦日本vsカナダ(札幌ドーム)は、21日(水)19:30にキックオフ予定。22日(木・祝)に初戦を迎えるU-24日本代表と、オリンピック・パラリンピック日本選手団を後押しするような試合を届けたい。
第32回オリンピック競技大会(2020/東京)
サッカー競技日程:2021年7月21日(水)~2021年8月7日(土)