FIFA女子ワールドカップフランス2019の初戦アルゼンチンの前日となった9日(日)、なでしこジャパンは午前中にトレーニングを行い、午後は公式会見に臨みました。
冒頭15分のみ報道陣に公開されたトレーニングではアルゼンチン戦に向けた最後の確認と調整を行い、約1時間汗をかきました。選手たちは大舞台を前に緊張する様子はなく、むしろ「楽しみ」と口を揃えます。
午後には試合会場となるParc des Princes(パルク・デ・プランス)で試合前日の公式会見が行われました。高倉麻子監督と一緒に登壇したキャプテンの熊谷紗希選手は、「何が起こるかわからない」初戦を前に、キャプテンとしてチームに「この初戦を楽しもう、そして仲間がいるからミスを恐れずに戦おうと声をかけたい」と話しました。
またこの日は日本と同じグループDのイングランド対スコットランドの試合が行われ、長年のライバル関係にある両国の対戦は、前半に2点を挙げたイングランドが追いすがるスコットランドを振り切って2-1で勝利。FIFAランキング3位で優勝候補のイングランドをもっても、大会初戦、それもライバルを迎えての試合ということで難しいものとなりました。
夕食後にチームを集めた高倉監督は選手たちに、「昔話と思わずに聞いてほしい」と日本女子代表の歴史を話し始めました。まだなでしこジャパンの愛称がつく前の時代、ワールドカップに出場しても勝てない、オリンピック出場を逃す、そんな苦しい時を経て2008年北京オリンピックで4位と大きく躍進。2011年のドイツワールドカップ優勝、そして2012年ロンドンオリンピック、2015年カナダワールドカップで準優勝と積み上げてきました。「歴史を紡いでいくことは選手たちにしかできない。自分たちが受け取ったバトンを未来につなげていこう」と話しました。
再び世界のなでしこへ。FIFA女子ワールドカップフランス2019グループステージ第1戦のアルゼンチン戦は10日(月)18時(日本時間25時)キックオフです。
選手コメント
MF #14 長谷川唯 選手(日テレ・ ベレーザ)
初戦は個人的には楽しみにしてる気持ちが強く、今日もリラックスしてトレーニングできました。自分も大会初戦のような大観衆の前でプレーしたいと思う半面、日本は試合中に修正することが多いので、あの状況では難しいなとも感じました。1位突破を目指す上では大事な試合ですが、どの大会でも初戦で勢いを持ってこれるか、あるいはうまくいかなくて重い雰囲気になってしまうのか、そういう点でも大事なので、しっかり勝って勢いづけたいです。今大会、まずは自分がプレーを楽しみたいのが一番で、それと見ている人が楽しんでくれるようなプレーを心がけて頑張りたいと思います。
FW #20 横山久美 選手(AC長野パルセイロ・レディース)
初戦で勝つことによってチームの雰囲気も良くなると思うので、目の前の試合の勝利に向かいたいと思います。大観衆の前での試合は上に行けば実現できると思うので頑張りたいです。初戦は、チームの雰囲気という面でも、みんなのモチベーションという面でも一番大事だと思うので、とにかく日本代表の責任と誇りを持って、ピッチで表せればいいと思います。
FW #13 宝田沙織 選手(セレッソ大阪堺レディース)
(明日初戦で、)少し緊張もありますが、一番は楽しみでいっぱいです。スタジアムは観客も多くて最高の雰囲気の中で試合をできることはなかなかないので楽しみです。アルゼンチンは、フォワードという立場では背後を狙ったり、仲間との連携で崩せる場面もあると思うので、試合に出たらそういった自分の特長をプレーでたくさん出して、結果を残したいです。
スケジュール
FIFA女子ワールドカップフランス 2019
大会期間:2019年6月7日(金)~2019年7月7日(日)
グループステージ:
2019/6/11(火) 01:00キックオフ(日本時間)
vs アルゼンチン代表
2019/6/14(金) 22:00キックオフ(日本時間)
vs スコットランド代表
2019/6/20(木) 04:00キックオフ(日本時間)
vs イングランド代表