なでしこジャパンは13日(金)、AFC女子アジアカップ第3戦で準決勝進出とFIFA女子ワールドカップ出場権獲得を目指して、今大会の優勝候補でもあるオーストラリア女子代表と対戦しました。1勝1分で並ぶ両者。互いに負けられない一戦はオーストラリアのスピード攻撃を日本が懸命にかわす展開ではじまりました。
サイド突破やカウンター攻撃でバイタルエリア内に立て続けに侵入してくるオーストラリアに対し、この日も熊谷紗希選手、市瀬菜々選手のセンターバックを中心に、右サイドバックの清水梨紗選手、左サイドバックの鮫島彩選手らが体を寄せて防ぎます。時に数人がかりで、時に1対1で、慌てることなく対応していく日本。トップの菅澤優衣香選手、岩渕真奈選手も、前線から躊躇することなくプレスをかけて揺さぶります。
日本がチャンスを掴んだのは35分。中島依美選手が、かけ上がってくる清水選手へ流し、それをダイレクトで中へ送ったボールは相手がたまらずCKへ逃れます。この日初めてのCKでしたが、これは相手DFに阻まれます。前半アディショナルタイム、今度はオーストラリアにCKを奪われますがこれも凌ぎ、日本は狙い通り前半を0点に抑えて後半を迎えることになりました。
なんとか攻撃に転じたい日本が徐々にボールを保持しはじめると、63分、待望の瞬間が訪れます。岩渕選手からのパスを前線に走り込みながら受けた長谷川唯選手がマイナス方向へ切り返すと、そこに走り込んだ阪口夢穂選手が左足でゴール。オーストラリアから先制点をもぎ取ります。
このままではグループステージ3位となるオーストラリアの攻撃が勢いを増す中、日本は全員でプレスをかけ続け、シュートを打たせません。しかし86分、ペナルティエリア左から入れられたボールに対し、飛び出したGK山下杏也加選手が相手よりも先に触りますが、キャッチしきれずこぼれたところを押し込まれて同点に追いつかれてしまいます。このままでも1位通過となるオーストラリアも無理にボールを奪いに来ることはなく、最後は日本がボールを回し続けてタイムアップ、1-1でグループステージ最終戦を終えました。
この結果、同時開催されている他カード(韓国4-0ベトナム)の影響を受けることなく、オーストラリアの1位、日本の2位が確定。ともに準決勝進出と同時にワールドカップ出場権を獲得しました。17日(火)の準決勝で日本はグループA1位の中国と対戦します。
監督・選手コメント
高倉麻子監督
今日は厳しい戦いになるのはチームの共通認識としてありました。狙い通りに前半しのぐことができて、後半は日本ペースになり、1点を取ることができました。体を張ってしのぎながらFIFA女子ワールドカップ出場権を獲得した選手たちのことを非常に誇らしく思っています。同点に追いつかれてから攻め込みませんでしたが、そうした試合の終わらせ方は見てくれている方々に申し訳なく、私自身心苦しく思うところもありましたが、ルールの中でできることを考えた中で選択しました。残り2試合あるので、まずは次の試合に向かってもう一度しっかりやっていきたいと思っています。
DF #2 宇津木瑠美選手(シアトル・レインFC)
今日はポジションが中央だったので、相手の攻撃を一段二段止めるようなプレーの方が日本の形になると考えていました。みんながいい動きをしてくれたので、出来たことが多かったと思います。オーストラリアを相手にカウンターや大きなサイドチェンジで、相手のゴールに迫るプレーも見えました。日本も少ない人数で大きな攻撃が出来るということは自信につながると思います。
MF #10 阪口夢穂選手(日テレ・ベレーザ)
結果的に1-1で準決勝進出を決められたのはよかったと思いますが、個人的には大事なところでパスミスが目立ってしまったので、反省する点がいっぱいです。(得点シーンは)シュートコースが少なかったのですが、そこしかないというところに思い通りに行ってくれたので嬉しかったです。(アシストの長谷川選手は)チームでも一緒にやっているので、信じて走りました。
MF #14 長谷川唯選手(日テレ・ベレーザ)
得点シーンは、岩渕選手からすごくいいボールが来て、阪口(夢穂)選手がフリーなのが見えたので、ボールを浮かさないようにだけ意識してパスを出しました。ここで出場権を獲得したということで、ひとつ大きなプレッシャーはなくなったと思います。あとは優勝を目指して、勝ちに行くだけなので、思い切ってプレーしたいです。
FW #8 岩渕真奈選手(INAC神戸レオネッサ)
相手が疲れてきて、自分たちがボールを動かせるようにはなりましたけど、スタートからそれができるようになればもっといいチームになれると思います。ワールドカップの出場権は獲りましたが、私たちはアジアチャンピオンのタイトルを獲りに来ています。グループリーグでは韓国、オーストラリアを倒せていませんが、この先は倒さないと1位になれないので、全員で強い気持ちを持って勝利を目指したいです。
スケジュール
AFC女子アジアカップヨルダン2018 | ||
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4月6日(金) | TBC | トレーニング |
4月7日(土) | 4-0 | グループステージ第1戦 vs ベトナム女子代表 (King Abdullah Ⅱ Stadium) |
4月8日(日) | TBC | トレーニング |
4月9日(月) | TBC | トレーニング |
4月10日(火) | 0-0 | グループステージ第2戦 vs 韓国女子代表 (Amman International Stadium) |
4月11日(水) | TBC | トレーニング |
4月12日(木) | TBC | トレーニング |
4月13日(金) | 1-1 | グループステージ第3戦 vs オーストラリア女子代表 (Amman International Stadium) |
4月14日(土) | TBC | トレーニング |
4月15日(日) | TBC | トレーニング |
4月16日(月) | TBC | トレーニング |
4月17日(火) | 20:00 | 準決勝 vs 中国女子代表(King Abdullah Ⅱ Stadium) |
4月18日(水) | TBC | トレーニング |
4月19日(木) | TBC | トレーニング |
4月20日(金) | 20:00 | 決勝(Amman International Stadium) |
※時間はすべて現地時間。
※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。
AFC女子アジアカップヨルダン2018
大会期間:2018年4月6日(金)~4月20日(金)
準決勝
2018年4月18日(水) 2:00キックオフ[日本時間]
なでしこジャパン vs 中国女子代表
テレビ朝日系列/NHK-BS1にて全国生中継
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