1月11日(月・祝)に第6回全日本女子ユース(U-15)フットサル大会最終日が開催され、丸岡ラックレディース(北信越/福井)が3大会ぶり3度目の日本一に輝きました。
準決勝の2試合はともに接戦となりました。丸岡とFCヴィトーリア(関西/大阪)の一戦は、序盤から丸岡が攻勢を仕掛けますが、先制点を奪ったのはヴィトーリア。カウンターから浅野綾花選手がゴールを奪います。その後も丸岡が攻め込みますが、ヴィトーリアの固い守備を崩せないまま試合を折り返します。迎えた後半、11分に前田海羽選手が同点ゴールを決めると、13分に坪田結温選手が決めて逆転。最後は18分に池内天紀選手が決め、3-1で丸岡が決勝戦へと進みました。
もう一つのブロックでは、グループ2位のワイルドカードで勝ち上がったクラブフィールズ・リンダ(北海道)とシュラインレディースFC(東北/青森)が対戦。4分に小山内あかり選手のゴールでシュラインレディースが先制すると、そこから一気にたたみ掛けて2点を追加します。後半に入って意地を見せるリンダが2点を追い上げますが、残り数秒で、前掛かりとなった隙を突いた櫻庭琴乃選手のゴールが決まって4-2に。初出場のシュラインレディースが決勝進出を果たしました。
準決勝から一変、決勝は圧倒的な展開となります。序盤からペースを握った丸岡が、5分に山川里佳子選手の豪快なミドルシュートで先制。エースのゴールで勢いづくと、丸岡はこの後、池内選手の2ゴールを含む3点を追加し、4-0で前半を折り返します。
決勝まで圧倒的な攻撃力を示してきたシュラインレディースですが、丸岡の統率の取れた守備を前に、持ち味を発揮することができず、なかなかペースを呼び込めません。対する丸岡は、ベンチ入りしたメンバーも含め、全12人の選手がピッチに立つ総合力の高さを示し、最後まで攻勢を緩めることなく戦い続けます。終盤には坪田結温選手のゴールも決まって5-0で完勝。丸岡は中学2年生だけで構成されたチームながらも、「みんなの力を信じて勝ち切ることができた」(田中悦博監督)と大会を通してチーム一丸となって戦い、3年ぶりに女王の座に返り咲きました。
監督・選手コメント
田中悦博監督(丸岡ラックレディース)
決勝は、とにかく勝つことだけを考えて戦いました。同じ北信越を代表する男子のエスプリ長岡や長岡JYFCがスタンドから大声援を送ってくれて、本当に楽しむことができました。スタッフも含め、みんなが互いの力を信じ合い、選手たちは練習で積み重ねてきたものを出し切ってくれました。チームには歴史がありますし、「継続は力なり」という言葉どおり、さまざまなことを続けてきた結果、優勝できたのだと思います。
池内天紀選手(丸岡ラックレディース)
3年前に先輩たちが決勝でヴィトーリアに敗れていたので、(準決勝では)絶対に勝つという気持ちで臨みました。決勝ではチームワークを発揮して、前線から積極的にボールを取りにいったことで相手の焦りを誘い、ゴールを奪うことができました。私自身は、なでしこジャパンの岩渕真奈選手を目標にしていて、体は小さいですが、敏しょう性を生かした細かいプレーを意識しています。将来は、フットサル日本女子代表になれるように頑張っていきたいと思っています。
山川里佳子選手(丸岡ラックレディース)
みんなで楽しみながら喜びを分かち合えて、本当にうれしかったです。私はターンしてからのシュートを得意としていて、それが相手に読まれてきたときは、周囲へのパスやドリブルなど、いろいろなことができるように意識しています。そうしたプレーは、憧れでもある先輩の北川夏奈さんの影響を受けています。サッカーも頑張りたいですが、北川さんと同じようにフットサル日本女子代表を目指しています。今大会の経験を生かして、来年は連覇を目指して頑張ります。
田澤賢一監督(シュラインレディースFC)
青森県の女子フットサルチームとして初めて全国大会に出場し、決勝まで勝ち上がることができました。選手たちの積み重ねの成果だと思います。決勝では、丸岡が(自分たちの)何歩も先にいっていると感じましたし、そこは真摯に受け止めて練習します。昨年の3月に監督を亡くし、その恩返しをするためにも選手は頑張ってきました。優勝できずに残念でしたが、選手たちには本当に感謝しています。亡き監督には「全国に通用するチームをつくることができた」と報告したいと思います。
JFA-TV
準決勝シュラインレディースFC vs クラブフィールズ・リンダ
準決勝丸岡ラックレディース vs FCヴィトーリア
決勝丸岡ラックレディース vs シュラインレディースFC
第6回全日本女子ユース(U-15)フットサル大会
2016年1月10日(日)~1月11日(月・祝)
愛知/スカイホール豊田
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