第7回全日本女子ユース(U-15)フットサル大会が1月8日(日)、三重県・三重県営サンアリーナで開幕しました。大会初日は1次ラウンドが行われ、決勝ラウンドに進出する4チームが決まっています。
全国各地から集まった9チームが3つのグループに分かれて行われる1次ラウンドでは、前回大会に続いてシュラインレディースFC(東北)と福井丸岡ラック(北信越)が連勝で決勝ラウンド進出を決めました。
グループAのシュラインレディースは、第2節から登場。第1節で京都精華学園中(関西)に3-0で勝利した藤枝順心SCジュニアユースブルー(東海)と対戦しました。開始早々の1分に櫻庭琴乃選手のゴールで先制すると、その1分後にも櫻庭選手が追加点を挙げて優位に試合を進めます。後半にも1点を加えたシュラインレディースは、初戦を3-0で制しました。第3節の京都精華学園中戦でも、開始2分に櫻庭選手が先制点を決めたシュラインレディースは4-1で勝利し、グループ首位を決めました。
2度目の大会連覇を目指す福井丸岡ラックは初戦で徳島ラティーシャ(四国)と対戦。山川里佳子選手の5ゴールを含む大量10得点を挙げて勝点3をつかみました。引き分け以上で1位が決まる状態で迎えたクラブフィールズ・リンダ(北海道)戦では引いた相手に苦しみましたが、終盤の14分に荒井一花選手が、この試合2点目となる得点を決めて2-1で勝利。準決勝に進みました。
グループCは、接戦が続きます。第1節ではFCエフロンテ(中国)が3-2でアンベリール島原(九州)に勝利。第2節では十文字中(関東)が島原を4-3で退け、初戦をものにした2チームが第3節で直接対決を迎えました。グループの首位に立つためには、勝利が必要なFCエフロンテが前半2分にFP亀高杏選手のゴールで先制します。このリードを守っていたFCエフロンテですが、試合途中にチーム唯一のGK竹本愛選手が相手選手と交錯して負傷交代を強いられます。その直後、十文字中が同点ゴールを決めて、試合は1-1で終了。十文字中がグループCの1位となりました。
決勝ラウンド進出への残り1枠はワイルドカードです。第3節の3試合のうち、グループCの試合が最初に終了しました。この時点でグループBの福井丸岡ラック対クラブフィールズ・リンダは1-1の同点。このまま試合が終わればグループBの2チームが決勝ラウンドに進出することになったのですが、試合終盤に1位通過を狙ったクラブフィールズ・リンダが攻め込みます。防戦の時間帯が続いた福井丸岡ラックでしたが、ワンチャンスを逃さずに勝ち越し点を記録。勝敗が決したことによって、グループCのFCエフロンテが決勝ラウンドの切符を手にしました。
1月9日(月・祝)に行われる準決勝では十文字中とシュラインレディース、福井丸岡ラックとFCエフロンテが激突します。
監督・選手コメント
原田健人監督(藤枝順心SCジュニアユースブルー)
サッカーとフットサルの違いを埋める難しさをあらためて感じました。フットサルクラブとの試合になると、攻守の切り替えの部分などで甘さが出てしまい、対応できませんでした。夏まではサッカーに取り組み、その後、週に1回、2回、フットサルのトレーニングをしてきました。サッカーとフットサルを両立して、ここまで来させてもらいましたが、まだまだ足りない部分が多いと学ばせてもらいました。フットサルで培った攻守の切り替えの早さ、1対1の責任感は、今後の彼女たちのサッカーにも大きなプラスになると思います。
大滝靖監督(十文字中学校)
一昨年、出場したときと比べて個人能力は少し劣るのですが、今年のチームは3年生を中心に一体感があります。初戦は0-2からひっくり返しましたし、2戦目も0-1から同点に追いつきました。そういう粘りがあるチームで、「何点取られても前に行くぞ!」という気持ちを、3年生を軸に持っています。今年の3年生は2年前に優勝したときのことを知っています。彼女たちが今の1年生、2年生に優勝する姿を見せられるように頑張ります。
田中悦博監督(福井丸岡ラック)
大会初日は、フットサルチームとサッカーチームの対決になったと思います。「フットサルをしよう」と子どもたちと決めてきたので、1試合目は(フットサルの戦術である)セット替えを採用しました。2試合目はけが人が出てセットが組めず、引き分けを狙いましたが、そこで勝ち切れたのが、成長した点だと思います。日本女子フットサルリーグのプレ大会が始まり、子どもたちが良い試合をたくさん見て、勝負どころも分かってきました。良い試合を見れば見るほど、子どもたちは上達します。この1年は本当に大きかったです。
小山内あかり選手(シュラインレディースFC)
初出場した去年は、決勝まで勝ち進んだのですが、決勝で福井丸岡ラックに0-5で大敗しました。現在のチームには、その敗戦を経験した2年生、3年生が多くいて、経験を1年生に伝えながらこの1年間頑張ってきたので、ベスト4に進めて良かったです。試合開始前に「先制点を取りにいこう」と話しており、開始早々に先取点を挙げたことで流れに乗って、試合を自分たちのものにできました。危ないシーンもGKに助けられながら、みんなで声を出して戦えました。準決勝も勝って、決勝で福井丸岡ラックに去年の借りを返したいです。
沖野るせり選手(クラブフィールズ・リンダ)
チーム一丸となって頑張ったのですが、通用しませんでした。自分がキャプテンとしてまとめられなくて悔いが残りますが、「リンダでプレーできて良かった」と思えました。最後は全国レベルのチームは勝負強いと感じさせられました。(最終節は)引き分けでも決勝ラウンドに進めるということは頭にありましたが、ワイルドカードで決勝ラウンドに進むのではなく、勝って行きたかったので勝ちにこだわりました。全国制覇して監督を胴上げするという約束を守れず、申し訳ないです。監督には本当に感謝しています。
JFA-TV
1次ラウンドハイライト(1/8)
第7回全日本女子ユース(U-15)フットサル大会
2017年1月8日(日)~2017年1月9日(月・祝)
三重県/三重県営サンアリーナ
大会情報はこちら