第25回全日本大学女子サッカー選手権大会の2回戦が12月28日(水)、兵庫県三木市の三木総合防災公園で行われ、関東代表の4チームがベスト4に進出しました。
日本体育大学 1-0(前半0-0、後半1-0)静岡産業大学
関東第1代表で、インカレ最多優勝を誇る日本体育大学と、2回戦で関東第6代表の東京国際大学を下した、東海第1代表の静岡産業大学の対戦。最終ラインでボールを回しながら縦パスを入れ、両サイドの突破を試みる日本体育大学に対して、コンパクトに3ラインを形成し、縦に入ってきたパスに対して素早いプレスをかけ、奪った瞬間にカウンターを仕掛ける静岡産業大学という構図となりました。互いに持ち味を発揮するも、決定的なシーンが生まれず前半は0-0で終了します。後半に入ってからも0-0のまま試合は推移しますが、日本体育大学が先に動きます。60分に児野楓香選手を投入すると、積極的なドリブル突破により攻撃が活性化し、攻守の切り替えの激しさが増します。そして、スコアレスのままアディショナルタイムに入った90+3分、日本体育大学がコーナーキックを獲得。布施香菜子選手のキックを中央で競り勝った羽座妃粋選手が逆サイドへ折り返し、そこに詰めてきた三浦桃選手が押し込んで、これが劇的な決勝点となり、日本体育大学が前回大会に続き準決勝進出を決めました。
神奈川大学 2-0(前半0-0、後半2-0)東洋大学
前回大会で惜しくも準優勝で終わった神奈川大学と、初出場の東洋大学のベスト4をかけた対戦。試合序盤から東洋大学は前線からプレスをかけ、神奈川大学のミスを誘います。18分に東洋大学はフリーキックを得ると、高木夏美選手が直接狙いますが、神奈川大学の平木麻裕選手のファインセーブでゴールを奪えません。悪い流れを断ち切りたい神奈川大学は24分、藤田理子選手に代わり庭野真帆選手を投入。すると直後のコーナーキックで、交代したばかりの庭野選手がヘディングシュートを放ちますが、クロスバーを叩き惜しくも得点とはなりません。ゲームが動いたのは後半の47分、梅津美絵選手のスルーパスを受けた庭野選手が確実に決め神奈川大学が先制。続く53分にもコーナーキックから三丸郁美選手がヘディングでゴールに叩き込み2-0とします。その後も両チーム一進一退の攻防が続きますが、このまま2-0で試合終了。神奈川大学が昨年に続き、準決勝へと駒を進めました。
武蔵丘短期大学 1-0(前半1-0、後半0-0)大阪体育大学
どちらも2年振りの準決勝進出を狙う武蔵丘短期大学と大阪体育大学の対戦。立ち上がりからショートパスで攻撃を組み立てる武蔵丘短期大学に対し、縦に素早く仕掛ける大阪体育大学でしたが、両チームとも最後の突破を許さない緊張感のある展開が続きます。そんな中、33分に武蔵丘短期大学は左からのコーナーキックで競り合ったこぼれ球を園田瑞貴選手が蹴り込んで先制点を奪います。後半に入ると、大阪体育大学はメンバー交代で攻撃の主導権を握りますが、武蔵丘短期大学は落ち着いた守備で対応します。その後は、一進一退の攻防が続きますが、両チームとも得点を挙げることができず、このまま試合終了。武蔵丘短期大学が準決勝に進出しました。
新潟医療福祉大学 0-3(前半0-0、後半0-3)早稲田大学
前回大会優勝の早稲田大学と、初のベスト4進出を狙う新潟医療福祉大学との対戦。試合は大きな展開で揺さぶりをかけサイド突破を図る早稲田大学に対し、5バックで守備を固めカウンターを狙う新潟医療福祉大学の構図となりました。早稲田大学は開始からボールを支配しゴール前に攻め入りますが、なかなか得点することができません。一方、新潟医療福祉大学も再三のピンチも集中力を切らさず、最後の場面でも体を張った守備で得点を許さずスコアレスで前半を終えます。後半に入り、攻撃の糸口をつかみたい新潟医療福祉大学は、丁寧にパスをつなぎ攻撃を仕掛けますが、早稲田大学も早いプレスで簡単に突破はさせず流れを渡しません。そして、56分に早稲田大学は中村みづき選手のコーナーキックから、フリーになった三浦紗津紀選手が頭で合わせ待望の先制点を挙げます。その後は新潟医療福祉大学もシュートまで持ち込みますが決定打とまではいかず、早稲田大学が主導権を握ったまま膠着状態が続きます。そして、78分に松原有沙選手がワンツーから抜け出し早稲田大学が追加点を奪うと、アディショナルタイムにも平國瑞希選手が追加点をあげて試合終了。連覇を目指す早稲田大学が準決勝へと駒を進めました。
準決勝
1月13日(金) 東京/味の素フィールド西が丘
第1試合 日本体育大学 vs 神奈川大学 11:00キックオフ
第2試合 武蔵丘短期大学 vs 早稲田大学 14:00キックオフ
3位決定戦・決勝
1月15日(日) 東京/味の素フィールド西が丘
3位決定戦 9:15キックオフ
決勝 12:00キックオフ
選手コメント
布施香菜子選手(日本体育大学)
今日も初戦と同様に苦戦しました。試合を通してサイドから多くのチャンスを作りましたが決めきることができず苦しい展開になってしまいました。ノックアウト方式の試合では点を取るか取られるかで試合の流れも変わってくるので、準決勝までにシュートの精度を上げていきたいと思います。また今日の勝利は攻撃の手を緩めることなく全員で闘ったことが最後の得点に繋がったと思います。次の試合も日本一の応援を背に全力で頑張ります。
矢野江理佳選手(神奈川大学)
西が丘行きを決める試合を全員で闘い、勝つことが出来ました。前半は、向かい風だったこともあり、相手の勢いのある攻撃が続き、なかなか流れをつかむことが出来ませんでした。しかし、どんな状況でも大声で届けてくれる応援を力にして、後半の立ち上がりに得点することができ、勢いにのることが出来ました。これから、さらに厳しい試合になると思いますが、最高の準備をして神大らしく優勝します。
村社汐理選手(武蔵丘短期大学)
今日の試合では、西が丘へと繋げることができたことでとても嬉しく感じています。非常に厳しい試合でしたが、選手・スタッフだけではなくて、応援して下さった方々、(武蔵丘短期大学)シエンシアに携わって下さっている方々の何にも代え難い力があったからこそ、勝利することができました。ベスト4というものは誰もが経験できるわけではないので、与えられた貴重な機会である次の試合で全力を尽くせるよう、試合当日まで、シエンシアらしい準備をしたいと思います。
奥川千沙選手(早稲田大学)
開幕から好調な滑り出しが出来たと感じています。しかし、今回も決して侮れない試合となりました。前半は点が取れない中、諦めずゴールを目指し、また相手にサッカーさせないなど、各自役割を全うし、勝ち得た試合だと思います。東京で待っている仲間や遠方から応援に来てくれた方々、チーム全員が一体となって勝利のために行動し、戦うことがきる環境に感謝しなくてはならないと感じました。西が丘の地で全員で挑み、各々が役割を果たし「挑越」している姿を是非見に来てください。
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第25回全日本大学女子サッカー選手権大会
2016年12月24日(土)~2017年1月15日(日)