11月24日(火)に第24回全日本高等学校女子サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会を日本サッカーミュージアム内ヴァーチャルスタジアムで実施しました。
抽選会場には出場校の監督やキャプテンが集結し、冒頭のあいさつには原博実日本サッカー協会専務理事が登壇。「出場おめでとう。今大会に出場する選手たちの中から一人でも多くなでしこジャパン(日本女子代表)に選ばれ、2020年の東京オリンピックに出場することを願っています。悔いのないように戦ってほしい」とエールを送りました。
続いて抽選会がスタート、各チームの監督またはキャプテンがドロワー(抽選者)を務め、1回戦の対戦相手が決まっていきました。
この日、会場が最も大きくどよめいたのは日ノ本学園高校(関西2/兵庫)の中田有紀選手が常盤木学園高校(東北1/宮城)との対戦を示す31番のカードを引いた瞬間です。ここ数年、覇権を争ってきた両校の1回戦での対戦が決まったとき、会場は異様な盛り上がりを見せました。ただ、3連覇を狙う日ノ本学園の田邊友恵監督は「どのチームと戦っても一緒。いい準備をしたい」と至って冷静。中田選手も「優勝するためには、遅かれ早かれ常盤木に勝たなければいけない」と気持ちを切り替えています。
インターハイのファイナリスト・大商学園高校(関西1/大阪)は、第1シードとして登場。初戦の相手は北海道大谷室蘭高校(北海道2)に決まりました。大商学園の中山桃香選手が「良い準備をしたい」と語れば、北海道大谷室蘭の山村弥久選手は「どこが相手でも自分たちのプレーができれば勝てる」とコメント。初戦から白熱した展開が期待されます。
前回大会で3位に入った藤枝順心高校(東海1/静岡)は、技術にこだわりを持つ聖和学園高校(東北2/宮城)と初戦で顔を合わせることになりました。「初戦から強敵が相手だが、何とか乗り越えたい」(藤枝順心・多々良和之監督)、「やりづらいとは思うけれど、どんな相手にも勝ちにいく」(聖和学園・高柳朱々奈選手)とともに一戦必勝の姿勢で初戦に臨みます。
このほかにも十文字高校(関東1/東京)と岡山県作陽高校(中国1/岡山)や、常葉学園橘高校(東海2/静岡)と開志学園JSC高等部(北信越1/新潟)の一戦など、各地域でトップクラスの結果を残しているチーム同士の対決は見逃せません。
今大会は来年1月3日(日)に開幕し、10日(日)の決勝を目指す戦いが始まります。
選手コメント
中田有紀選手(日ノ本学園高校)
抽選会では田邊友恵監督から常盤木学園高校と対戦する「31番を引いてこい」と言われていたのですが、本当に引いてしまったという感じです。常盤木は個々の技術が高いので、私たちはチーム全員で勝ちにいくしかない。そのためにも、開幕までの1カ月間でもっと質を上げていこうと思います。今年のチームはいろいろな面で課題が多いので、ゴールへの意識をもっと強くして、どのチームよりもシュートを打ちたい。パスや守備など、全てにおいてシュートを打つことから逆算して取り組もうと思います。本大会では一丸となって戦い、優勝して笑顔で終わりたいです。
相良理子選手(十文字高校)
関東第1代表、東京代表にふさわしい戦いを見せたいと思います。東京には女子チームも多く、良い選手がひしめいている。その思いも背負って戦います。初戦で当たる作陽高校は、前々回大会でPK戦の末に敗れた相手です。対戦が決まった瞬間はうれしい半面、その試合が頭をよぎりました。今回は勝ってリベンジしたいと思います。個人としては1年時に本大会に出場してから、やっとの思いでつかんだ全国大会です。これまで数多くの壁を乗り越えてきたので、今大会でもその成果を発揮できればと思います。
柴田夕海香選手(明桜高校)
私たちは、メンバーのほとんどが同じ中学校から明桜高校に進学し、「初志貫徹」をテーマに練習しています。多くの選手が県外の強豪に移る中、秋田の女子サッカー界を盛り上げたいという思いでプレーしてきました。初めての全国大会は純粋に楽しみですし、後輩には刺激を受けて次の年代につなげていってもらいたい。初戦は技術力の高い京都精華女子高校が相手ですが、自分たちの力を最大限に発揮できればいいと思います。守備時は泥臭く体を張り、攻撃のときはスピードを生かしてゴールに食らいつくサッカーを全国の舞台でも披露したいです。
第24回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
2016年1月3日(日)~2016年1月10日(日)
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