JFA 第12回全日本U-15女子フットサル選手権大会は10日(月・祝)、準決勝と決勝が開催されました。決勝では十文字中学校(関東/東京)がAICシーガル広島レディース(中国/広島)を破り、4度目の優勝を果たしました。
十文字中は準決勝で、ワイルドカードでの4強入りを果たした京都精華学園中学校(関西/京都)と対戦。負けたら終わりの一発勝負ということで、非常に手堅い試合展開になります。第1ピリオドは十文字中が押し込む展開になりますが、得点は決まらないまま推移します。第2ピリオドになると京都精華学園も前に出る時間が出てきますが、両チームともにゴールを決められないまま24分を終えました。PK戦では、5人全員が決めた十文字中が勝利し、決勝進出を決めました。
過去3大会連続で3位のAICシーガル広島は、初の決勝進出に向けて、NGUラブリッジ名古屋スターチス(東海/愛知)と対戦。AICシーガル広島が攻める時間が続きましたが、カウンターとキックインから藤原凛音選手が2点を挙げたラブリッジがリードします。それでもAICシーガル広島も反撃に転じて、FP岸波美采選手が3得点、FP板村真央選手が4得点を挙げる活躍で7-3と逆転勝利を収めました。
決勝の立ち上がりは、準決勝で無得点だった十文字中が攻め込む展開となります。5分にはFP伊藤芽紗選手がミドルシュートを決めると、その2分後にもFP貴島莉子選手がCKから追加点を決めて、リードを広げます。第2ピリオドに入っても、十文字中はFP松尾弥空選手の追加点で3点差を付けました。
しかし、ここからAICシーガル広島の反撃が始まります。15分、板村選手のミドルシュートで1点を奪うと、その1分後には岸波選手がゴールクリアランスを受けた選手に素早く詰めて、2点目を奪取。さらに、その1分後にも岸波選手が同点ゴールを決めて、3分間で3-3に追い付きます。
試合の流れがAICシーガル広島に傾きましたが、十文字中はここで踏ん張ります。そして、19分にCKからFP中山結花選手が勝ち越しゴールを決めると、21分にも貴島選手がプレッシングからボールを奪い、追加点。再び2点をリードした十文字中は、AICシーガル広島の反撃をしのいで5-3で勝利。2大会ぶり4度目の全国制覇を成し遂げました。
監督・選手コメント
大滝靖監督(十文字中学校)
今年は2セット目(のチーム)が頑張ることができました。今までのチームは、1セット+1人、2人だったのですが、今年は2セットをつくる選手層があったので、そこが強みとしてあったと思います。ミスが出た時も、みんな「いいよ、いいよ」と声を掛けられましたし、チーム全体でやってきたことを出してくれました。そういう雰囲気をつくってくれるキャプテン(松尾弥空選手)だったので、彼女の存在も強みだったと思います。また来年もここに来られるように、頑張りたいと思います。
FP #13 松尾弥空選手(十文字中学校)
中学1年生の時に日本一になりましたが、その時に自分は30秒くらいしかプレーできずに悔しさも残りました。2年生の時は、東京都大会で自分のミスで負けてしまいました。今回は自分の代ですし、キャプテンとしてチームを引っ張り、王座奪還しようという思いだったので、この結果はとてもうれしいです。東京都大会の決勝でも、勝っていたのに逆転負けを喫していたので、リードしても余裕を見せず、油断しないで戦おうと思っていました。特に決勝の相手も逆転勝ちが多いチームだったので、同点にされても自分たちのやってきたことをやれば大丈夫と自分と仲間を信じて戦えました。
FP #22 岸波美采選手(AICシーガル広島レディース)
悔いの残らないように、3年間やってきたことを全部発揮して優勝したかったです。相手に先制される試合が続きましたが、自分が1点決めてチームみんなを盛り上げたいと思って戦っていました。今大会、多くのゴールを取ることができて自信になりました。シュートは下手なのですが、決めてやろうと思ってシュートを打ったのが良かったと思います。高校ではストライカーになって、勝利に貢献できるように頑張りたいです。
FP #7 奥田来夢選手(京都精華学園中学校)
全国制覇を目標にしていたので、3位という結果は悔しいですが、楽しかったです。ディフェンスでしっかり頑張って、普段からやってきた成果を出せましたし、決勝ラウンドに進めて良かったです。準決勝では決め切れるチャンスを決め切れませんでした。ディフェンスで粘り強くいくところ、決め切れるところはサッカーでも求められることだと思うので、今後のサッカー人生にも今大会の経験を生かしていきたいです。
大会期間:2022/1/9(日)~2022/1/10(月・祝)
大会会場:三重県/三重県営サンアリーナ