6月18、19、25、26日に、女子1級審判員を対象とした「第1回スキルアップ研修会」を実施しました。
なでしこリーグが毎週末行われている為、試合を担当する審判員、研修会に出席する審判員に別れての分散開催です。内容は、①フィットネステスト、②競技規則改正、③ここまでのなでしこリーグについて、④テクニカル以外からの学び、⑤その他、という構成でした。
今回も出産を経て復帰した審判員が参加しました。お母さんがフィットネステストや講義の時間帯は、ご自身審判員・審判インストラクターでもある旦那様が献身的に支えていたのが印象的でした。ライフスタイルが変わっても審判を続ける方を、審判委員会女子部会では支援していきます。
インストラクターコメント
鮎貝志保審判S級インストラクター(宮城)
今回の研修会では、競技規則の改正、体力テストの他になでしこリーグ前半戦の振り返りを行いました。映像を数シーン見て、グループディスカッションをするというものでしたが、特に今回は判定するまでのプロセスを大切にディスカッションしました。①状況を正確に把握し、②その状況下から判定するための考慮点を上げ、③正しい判定を導き出す。難しい場面でも確実にプロセスを踏んでいくことで、さまざまなことが整理され、正しい判定につながっていくことを再確認しました。また、普段はなかなか会うことのできない仲間同士で意見をぶつけあうことで、自分にはなかった考えを学ぶことができたと思います。
さらに、女子の研修会では毎回、指導者を招いて講義を行ってもらっていますが、今回の研修会では、1級インストラクターの手塚氏と長谷氏、いかに工夫して審判活動を行ってきたか、審判活動を続ける上でのよりよい環境作りについて、講話をいただきました。経験に基づく内容で、「明日から実践してみよう」との声も聞かれました。
受講者コメント
横田碧女子1級審判員(福井)
競技規則改正の解説を受け、8月より順次なでしこ・チャレンジリーグでも適用されますが、審判員としてしっかりと解釈し、正しい判定につなげ、選手のためにどの試合も円滑にコントロールできるように準備していきたいと思います。また、映像を使用したディスカッションでは、今回の研修会のテーマであった「出し切る」のとおり、事象に対して多くの審判員から様々な意見が飛び交い、たくさんの意見から多くのものを得ることができたのと同時に、審判員同士で考えをすり合わせ、統一したジャッジができるようにしていくためにも、とても有意義な時間だったと感じました。
研修会を通して、普段はなかなか会う機械の少ない審判員とコミュニケーションを取る良い機会になりましたし、自分のジャッジをより良いものにするために、今後ももっと頑張っていきたいと改めて思えた、非常に楽しく貴重な時間となりました。
桑原里佳子女子1級審判員(沖縄)
今回、初めて息子(5ヶ月)を連れて研修会に参加させて頂きました。これまで子供連れで参加した審判員から情報を得て、仲間との再会を楽しみに準備してきました。競技規則の改正についての説明、グループでのディスカッション、長谷氏の貴重なお話など、研修の場でしか味わえない刺激、学びや楽しさがあり、大変有意義なものとなりました。フィットネステストでは息子の存在はとても力になり、仲間と励ましあい、無事に終えることが出来ました。
今回の研修では、一人での参加とは違い飛行機や電車の移動、研修中も常に子どもが優先になるため、事前の準備、時間調整など大変な部分はありましたが、家族の支えもあり、皆さんにもとても温かく迎え入れていただき、安心して研修を受けることができました。仲間と審判活動に復帰できる日を楽しみに、今できることを考え、学ぶことを継続していきたいと思います。家族や周りの理解、たくさんのサポートがあって参加できたことに感謝しています。