12月5日(日)、図南サッカーパーク(群馬県前橋市)にて「Gufa中体連女子サッカー練習会」が群馬県サッカー協会により開催されました。
中体連所属の女子選手のプレー環境確保や、中学校進学のタイミングでの登録選手数減少に課題意識を持ち始まったこの活動は、毎回十数名の選手が集まり開催されており、今回は19名の選手が共にボールを追いかけ汗を流しました。群馬県サッカー協会は今後も本取り組みを通し、継続的に課題解決を図っていきます。
運営者コメント
中村楽さん(群馬県サッカー協会 FAコーチ(技術専任者))
この練習会を始めたきっかけは、JFAとの普及に関する会議に参加させていただいた際に伺った、中学生年代、特に中体連に所属している女子選手の活動環境に限りがあるため、この年代で選手が減少しているという話です。それを踏まえ、県内の中体連女子選手の現状を県3種技術委員長の草間さんから聞き、開催することを決めました。
開催にあたっては、中体連顧問へ告知並びに協力をいただき、県内全域から毎回十数名の選手に集まっていただいています。選手たちがとても意欲的に、また本当に楽しそうにプレーしていたのが印象的です。4種年代でサッカーをしていたものの、中学では他競技やスポーツから離れてしまう子を少しでも減らせるように、この活動は継続的に行っていきたいと思っています。今年度は新型コロナウイルスの影響により活動に制限がかかっていたこともあり、10月からの開催となりましたが、来年度は4月から定期的に活動を行い、現小学6年生が中学に上がる時にこの活動を周知し、サッカーを続けるきっかけを少しでも作り出せたらと考えています。
草間洋平 さん(群馬県サッカー協会 3種技術委員長)
令和3年度現在、群馬県内の公立中学校に「女子サッカー部」を設置している学校はなく、中体連に所属している女子選手は男子選手と共に活動しています。スピードやパワーなどのフィジカル面に大きな差を感じてプレーしたり、男子の中で遠慮をしながら活動している様子を私自身も目にする場面がありました。そんな中、FAコーチである中村さんからこの練習会の話を聞き、様々な意見交換をさせてもらい、お手伝いさせてもらうことになりました。日頃の部活動と異なる女子だけの活動に、最初は遠慮がちだった選手もすぐに打ち解けてプレーするようになりました。しかし、すべての女子選手が練習会に来ているわけではなく、県内にはまだ練習会のことを知らない選手もいるかもしれません。今後はより多くの選手が参加できるように工夫を重ねながら展開していきたいと考えています。指導者同士が協力をして、多くの女子選手が中学校に進学した後も継続してサッカーを楽しめる環境づくりをしていけたらと考えています。
参加者コメント
吉田陽奈 さん(群馬県立中央中等教育学校)
部活では男子と一緒にプレーしていて、普段できない女子だけの練習ができて良かったです。また練習会が始まる前の時間に、違う学校の子と交流ができてよかったです。
高沢円 さん(伊勢崎市立四ツ葉学園中等教育学校)
同じ学校のチームには女子がいないのですが、小学校の時に一緒のチームでプレーしていた子が集まって会えたこと、また一緒にサッカーができたことが良かったです。中学に入り、先輩がみんな男性だったので最初は遠慮して、思い通りにプレーができなかったけど、この練習会で全力でやってみたら、学校の練習でも遠慮せずにプレーできるようになりました。
岡本莉理子さん(前橋市立箱田中)
私は普段、バスケットボール部に所属していますが、この練習会には友達が誘ってくれたことがきっかけとなり、またもともと球技が好きだったので参加しました。サッカーは初めてプレーしたけれど、とても楽しかったです。バスケットとは動き方の違いがあったり、足を使うことも初めてだったので難しかったけれど、楽しかったのでまた参加したいです。
亀井美那さん(前橋市立南橘中)
参加して一番良かったことは新しい友達ができたことです。普段はチームでDFをしていますが、今回はGKに挑戦しました。普段は手を使わないので難しかったけれど、シュートを止められた時は嬉しかったですし、とても楽しかったです。今日はGKコーチに詳しく教えてもらえたので、チームでもやってみようと思いました。