なでしこジャパンは23日(水)、活動3日目を迎え、午前中にチームトレーニングを行い、午後は各自が必要に応じて個別のトレーニングやケア、休息に時間を充てました。
トレーニングの趣旨を確認するチームミーティングを終えてピッチに出てきた選手たちは、広瀬統一フィジカルコーチによる入念なウォーミングアップからスタート。ゴム製のチューブを腰に巻き、それを後ろから別の選手が引っ張った状態でのステップワークや、寝転がった状態から起き上がってスプリント&ストップなど、トレーニングを効果的に効率よく行うために、また怪我を未然に防ぐためにも、身体に刺激を与えてトレーニングに導入します。動作のメカニズムを理解して意図的に身体を動かせるようになることで、日本の強みであるアジリティやテクニックの発揮につなげます。
ボールを使ったトレーニングでは、ポゼッションの8対8+フリープレイヤーや、1対1から徐々に人数を増やしていくシュートゲーム、そして最後はピッチ半面を使ったスモールサイドゲームといった対人メニューが多く組まれ、強度の高いトレーニングとなりました。
夕食後は、今回の活動で初となる全員が揃ったチームミーティングが行われました。高倉麻子監督は、「18人とバックアップ4人という構成だけど、私はこのチームは22人だと考えているし、みんなもそのことを自覚して欲しい」とあらためてワンチームであることを強調。「今年の活動に招集したのは35人の選手。ここに来れなかった選手もみんなすごく頑張ってくれた。みんなの後ろには、WEリーグのチームメイトや、なでしこリーグや大学・高校でプレーする女子選手、そしてサッカーを楽しむ多くの女の子や女性がいる。みんなはその代表として東京オリンピックに臨む」と、自身も日本代表選手として活躍してきた立場から、あらためて日本を代表することの重みを投げかけます。「このチームは、ここから東京オリンピックの決勝までも成長し続ける」と、いよいよ始まったオリンピックメンバーによるトレーニングキャンプにさらなる奮起を促しました。
選手コメント
MF #14 長谷川唯選手(ACミラン/イタリア)
オリンピックのメンバーが決まったところで、最後の突き詰める部分の話もしていますし、これからは入れ替わりもない分、やならなければいけないことも多く、この先1か月程度あるので、そこをやっていこうという雰囲気は感じます。紗希さん(熊谷紗希選手)がキャプテンをやっていて、年下でも意見が言えるといういい環境は作ってくれていると思うので、自分は上の代の選手と下の代の選手のちょうど真ん中にいますが、下の選手も自分の意見を言える環境なので、今まで通りにやっていけばコミュニケーションは問題なく取れると思っています。(水際対策の)待機措置が解けても、これまでコミュニケーションの場だった食事の時間も全員が前を向いて食べていますし、その分ピッチでしかコミュニケーションが取れないので、皆積極的にピッチ内で話しています。
MF #13 塩越柚歩選手(三菱重工浦和レッズレディース)
オリンピックメンバーとして始まった合宿ですが、今まで以上に身の引き締まる思いです。自分があの舞台でプレーをすることに対して楽しみな気持ちも大きいですが、それ以上に今のままの自分ではダメだという気持ちをもって練習に臨んでいます。この2週間の合宿の中で全てにおいてレベルアップしていかないと、と思っています。色々な課題はありますが、自分の個性を強く出しながら、チームメイトとのコンビネーションや信頼関係を結んでいきたいです。ラッキーガールと言われてますが、それは自分としては嬉しい言葉と捉えています。なにか持ってる、なにか起こしそうだという選手は必ずチームに必要だと思いますし、「運も実力の内」と言うので、なにかを起こせる選手になりたいです。
第32回オリンピック競技大会(2020/東京)
サッカー競技日程:2021年7月21日(水)~2021年8月7日(土)
なでしこジャパン(日本女子代表)対 TBC
開催日:2021年7月14日(水)
会場:京都/サンガスタジアムby KYOCERA