第29回全日本大学女子サッカー選手権大会の準々決勝が12月28日(月)、兵庫県三木市の三木総合防災公園で行われ、帝京平成大学(関東第4代表)、日本体育大学(関東6第代表)、大東文化大学(関東第7代表)、静岡産業大学(東海第2代表)がベスト4に進出しました。
大東文化大学 0-0(PK3-2)聖泉大学
両チームともに1回戦から勝ち上がった大東文化大学と聖泉大学の対戦。大東文化大はピッチを広く使って加藤梨子選手、中村姫花選手がサイドからの突破を図るが聖泉大の固い守りに阻まれます。聖泉大は前線からの献身的なプレスバックでボールを奪うもののアタッキングサードまでボールを運ぶことができずシュートまで繋ぐことができません。またセットプレーに自信を持つ大東文化大は、CK7本、直接FK4本を得て聖泉ゴールに迫りますが得点には至らず0-0で前半を終了します。
大東文化大は、後半から猿澤桃佳選手を投入。続く選手交代から流れを掴み決定機を作りますが、聖泉大GK横路友加里選手の度重なるファインセーブに阻まれます。終盤には連戦の疲れが見えだした両チームでしたが、大東文化大守備陣のスキを突き、聖泉大が反撃に出ます。しかし中盤で得たFKは青山美里選手が直接狙うも枠を捉えません。大東文化大は終了間際にPK戦を見据えてGK斎藤紗絵選手を投入。無得点のままPK戦にもつれ込みました。監督の起用に応えた斎藤選手が2本のPKを止め、PK3-2で大東文化大学が初の準決勝への切符を手にしました。
静岡産業大学 1-1(前半1-0、後半0-1、PK4-2)福岡大学
東海第2代表の静岡産業大学と九州第1代表の福岡大学との準々決勝。立ち上がりから静岡産業大がショートパスを多用し攻撃を組み立てていきますが、福岡大は身体を張ってゴールを守ります。12分ゴール前で静岡産業大の村上賀梨選手がシュートを放ちますがゴールポストに阻まれます。一方、福岡大は時折冨田琴音選手を中心にカウンターを繰り出し静岡産業大ゴールを脅かします。膠着状態が続く中、20分静岡産業大がゴール前で1タッチパスを多用し藤田桃加選手が抜け出してゴールを決めて先制します。その後も静岡産業大がボール保持する時間が多い中、福岡大は得点を許さず、前半は静岡産業大が1-0リードのまま終了します。後半も静岡産業大がボール保持しますが、次第に福岡大が攻勢を強めて静岡産業大ゴール前へ攻め込む回数が増えます。膠着状態から84分に福岡大がFKを獲得すると、FKから安藤ちひろ選手がヘディングでシュートを決め、1-1と同点となります。試合はそのままPK戦へと突入。2本シュートストップした河合茉奈選手の活躍により、PK4-2で静岡産業大学が初の準決勝進出を決めました。
東洋大学 0-1(前半0-1、後半0-0)帝京平成大学
準決勝進出をかけて行われた注目の関東ダービー。互いによく知る相手に立ち上がりから一進一退の攻防を繰り広げ、白熱した試合展開となりました。縦に早いアグレッシブなサッカーでゴールへ迫る帝京平成大学。対する東洋大学は奪ったボールを丁寧に繋ぎ、GKを含めたビルドアップからコートを広く使い、サイドからチャンスを作ります。試合が動いたのは40分。相手ボールをインターセプトした近藤彩優子選手からの素早いスルーパスに反応した今田紗良選手のゴールで帝京平成大が先制します。後半、1点を追う東洋大はFW大内梨央選手のキープ力を活かそうと前線へボールを送りますが、帝京平成大の堅守に阻まれ決定的なチャンスをなかなか作れず、そのまま試合が終了。帝京平成大学が3大会連続で準決勝に進出しました。
新潟医療福祉大学 1-1(前半0-1、後半1-0、PK1-3)日本体育大学
初の準決勝進出を狙う新潟医療福祉大学と大会3連覇を目指す日本体育大学との一戦。立ち上がりから激しいプレッシングでボールを奪い、試合のペースを握ったのは日本体育大学。33分にCKを得ると、キッカー谷口清夏選手からのファーへの絶妙なパスに関口真衣選手がヘディングで合わせて先制点を奪います。1-0で折り返した後半、追加点を狙う日本体育大に対して新潟医療福祉大はコンパクトに最終ラインをコントロールし、粘り強く対応することで徐々に流れを引き寄せます。すると76分、テンポの良いパスワークから一瞬の隙をついた薬師愛美選手の豪快なミドルシュートが決まり同点に追いつきます。その後互いに一歩も譲らぬ攻防の末、勝負はPK戦へ。3本のシュートストップをした福田まい選手の活躍により、3-1で日本体育大学が勝利、準決勝へと駒を進めました。
選手コメント
GK #1 斎藤紗絵選手(大東文化大4年)
今日の試合は、3試合目ということもあり、なかなか点も取れずに難しい試合となってしまいました。私自身、大会直前のケガの影響もあって90分のゲームには出場できませんでしたが、PK戦になる前に出場し、最後まで集中して2本止めて勝つことができて良かったです。私にとっては4回目のインカレで、やっと西が丘で試合ができるので、埼玉で待っている仲間と共に戦います。次の準決勝まで少し時間が開くので良いところは更に伸ばし、悪かったところはしっかり改善して準決勝に挑みたいと思います。今日の結果に満足せずに、ここまできたからこそ絶対に勝って決勝に進みたいです。
FW #34 藤田桃加選手(静岡産業大4年)
初のベスト4進出、とても嬉しいです。今日の試合は、早い時間に得点することができましたが、そのあとたくさんあったシュートチャンスやコーナーキックを決め切ることができなかったことが、苦しい試合展開にしてしまった原因だと思います。しかし、PK戦で勝ち上がることができ、初のベスト4進出できたことは自分自身にとってもチームにとっても、とても自信が付くものになりました。初のベスト4進出に満足することなく、ここまできたら優勝を目指して、残りの時間でやるべきことを見直し、自分たちらしいチームにしていきたいと思います。
DF #4 石田菜々海選手(帝京平成大4年)
準々決勝は、難しい試合になりましたが、自分たちがやってきたことを出して勝ち切ることができたのでよかったです。最後まで集中力を切らさず全員が戦えたことが勝利に繋がったと思います。準決勝では、自分たちが今まで練習や試合の中で積み重ねてきたものを全て出し切り帝京平成らしく、元気に思いっきりプレーし、勝てるようにまた全員で準決勝に向けて良い準備をしていきたいと思います。
MF #10 茨木美都葉選手(日本体育大4年)
中1日の3連戦、最終日でした。疲労や精神的緊張感がある中でしたが、全員が勝利に向け準備できていました。試合は先制し、その後もチャンスはありましたが追加点を上げることができませんでした。PK戦の末、勝利という結果を手にできホッとしています。1/4の準決勝、帝京平成大学戦に向けチーム一丸となり勝利を掴みに行きたいと思います。3連覇に向けあと2つ全力で戦います。応援よろしくお願い致します。
大会概要
第29回全日本大学女子サッカー選手権大会
大会期間:2020年12月24日(木)~2021年1月6日(水)
会場【無観客】:三木総合防災公園(兵庫県三木市)、味の素フィールド西が丘(東京都北区)
公式Youtube(https://www.youtube.com/channel/
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