福島県のJヴィレッジでトレーニングキャンプを行っているU-17日本女子代表候補が12月23日(水)、福島県の「東日本大震災・原子力災害伝承館」と「特定廃棄物埋立情報館リプルン福島」を訪問しました。短い時間ではありましたが、選手25名とスタッフ9名が、語り部の方にお話を聞きながら、展示物を見て回りました。
両施設は東日本大震災と津波に伴う原子力事故・災害やその廃棄物、そこからの環境再生と復興への歩みについて情報発信をおこなっています。
監督・選手コメント
狩野倫久 U-17日本女子代表監督
震災後の混乱の最中、対応や作業に立ち向かった人々が、日本のために命がけで戦ったということを深く知って勇気とパワーを貰うと同時に、置かれた立場は違うものの自分たちも日本を背負って戦うチームとして、より強く向かっていきたいと思いました。
選手たちは当時6、7歳でしたので、今回の視察の前に震災に関するドキュメンタリーや映画の視聴を事前課題にもしていて、実際にここで何が起こったのかということを知った上で、今回の視察に臨みました。選手たちは丁寧に展示を見て回り、積極的にコミュニケーションをとって見学していて、感じることも多かったのではと思います。日本は阪神・淡路大震災や東日本大震災など災害のあとも立ち上がってきました。そういった日本人の芯のある強さを、選手たちには競技にも生かして欲しいと思います。また、福島のJヴィレッジを拠点に毎回合宿させて頂いていること自体が、ここを出発点に、パワーを貰って頑張っていこうという選手たちへのメッセージでもあります。これからの女子サッカーを背負う立場として、常に明るく前向きポジティブな姿勢をもち、積極的で何でもチャレンジするような選手になって欲しいです。
石川璃音選手(JFAアカデミー福島)
震災の当時は秋田に住んでいました。小学1年生だったので、揺れを感じて怖くて泣いていたことを覚えています。今日の施設見学では、海外の小さい子どもたちからも支援のメッセージが届いていることが印象に残りました。私はJFAアカデミー福島に所属していますが、震災の影響で静岡に移転した後に入校して、福島には通うことができなかったので、通いたかったという気持ちもあります。今でもまだ避難先から戻れない方々が、思っていたよりもたくさんいることなどを改めて学び、震災のことを忘れてはならないと強く思いました。それと同時に、自分たちが海外でも活躍することによって福島のことを発信していけると思うので、サッカーで活躍できるように頑張りたいと思います。