皇后杯 JFA 第41回全日本女子サッカー選手権大会が11月2日(土)に開幕します。ここでは大会2連覇中の日テレ・ベレーザより三浦成美選手と小林里歌子選手に登場していただき、皇后杯の思い出やチームの強みについて聞きました。
※このインタビューは10月26日に実施しました。
――皇后杯という大会にはどのようなイメージがありますか?
小林 全てのカテゴリーからチームが集まってくる大会で、時期的にも年末なのでチームの集大成というか、今までやってきたことのまとめの大会というイメージがあります。
三浦 メニーナのときから出られる大会で、その頃はなでしこリーグ1部のチームと対戦できるすごく特別な大会でした。その気持ちは今でもあって、特別な大会という印象です。
――初出場したときのことを覚えていますか?
三浦 メニーナのときですか?
――三浦選手は、ベレーザに加入した2016年大会の2回戦でした。
小林 得点王になった時じゃない?(笑)
三浦 その大会ですか?
――そうです。2回戦で5得点取っています。
三浦 相手はクラブフィールズ・リンダですよね。その時はリーグでも試合に出られていなかったので、久々の試合ですごく楽しかった記憶があります。当時は攻撃的な選手だったので、たくさん得点を狙いに行って、まさかの得点王になれました。いい思い出ですね。
――小林選手は常盤木学園高校時代に出場しています。初出場は1年時で日ノ本学園高校に負けてしまいました。
小林 0-6で大敗した試合ですよね。あの試合は覚えています。前半のうちに多く点を取られて一人で焦っていた記憶があります。皇后杯は試合会場も中立地であったり、高校のチームと1回戦で当たることが多かったのですが、高校女子選手権(全日本高等学校女子サッカー選手権大会)やインターハイ(全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会)とまた違った雰囲気がありました。
――最近の皇后杯で覚えていることは。
三浦 やはり前回大会の決勝ですかね。延長までいって勝った試合です。自分自身も今まであれだけ試合に出て優勝したことがなかったのでやっていて楽しかった。延長戦に入ってみんなきついはずなのに全員が楽しめていて、ベレーザらしいなと感じました。
――前回大会で2連覇を達成しました。
三浦 今年の目標の中に大会3連覇というのはありますし、リーグを終えてラストの大会に向かうという意味では、毎年全員が同じ目標に団結していると感じます。ただし、やること自体はそこまで変わっていないと思います。
小林 昨年は3冠を目標に掲げる中で、あとは皇后杯だけ残していた状況で、決勝も含めてチームが同じ方向を向けていたと感じます。
――近年の皇后杯ではなでしこ1部のチームが上位を占めています。勝たなくてはいけないというプレッシャーもあるのではないでしょうか。
三浦 皇后杯に限らずベレーザは負けられないチーム。なので、1部のチーム対してもそうですし、下のカテゴリーには絶対に負けられない。プレッシャーというよりもそういう雰囲気は伝統としてあると思います。
――小林選手は高校卒業後にベレーザに加入しました、三浦選手が言うような伝統的な強さはすぐに感じましたか?
小林 感じました。最初の2年間はけがで皇后杯も出ていませんでしたが、その中でベレーザが優勝して、そういう強さは感じていました。相手によって戦い方を変えるようなチームではないので、自分たちのサッカーを貫いて勝っていくのがベレーザの強さだと思います。
――今年のチームならではの強みは。
三浦 攻撃のバリエーションは昨年に比べて増えたと思います。前に向かう練習も増えて、それで昨年よりも得点が多い。一方で失点も多いのは課題です。ただそれはボールを保持しているだけではなくて、チャレンジしている証だとも思います。チャンスをつくれば決めてくれる人もいるので。
小林 もっと決めないといけないんですけどね…(苦笑)。
――勝ち癖のようなものも付いてきているような印象も受けます。
小林 勝ち癖というのはいい意味でも悪い意味でも付いていると思いますが、最近のリーグ戦で浦和レッズレディースに負けて、その時に試合に勝つ難しさや一試合の重みを感じました。そこでもう一回試合に対しての気持ちはリセットできました。順風満帆とは言えませんが、ポジティブに捉えればいい方向に向かっていると思います。
開催期間:2019/11/2(土)~2019/12/29(日)
【1回戦】2019年11月2日(土)・3日(日)
【2回戦】11月23日(土)・24日(日)
【3回戦】11月30(土)・12月1日(日)
【準々決勝】12月8日(日)
【準決勝】12月22日(日)
【決勝】12月29日(日)