中学生年代の日本一を決するJFA第24回全日本U-15女子サッカー選手権大会は、7月28日(日)に1回戦の残り8試合が行われ、2回戦進出チームが出そろいました。
ピックアップマッチ
スフィーダ世田谷FCユース 2-0(前半1-0、後半1-0)FC今治レディース NEXT
スフィーダ世田谷FCユース(関東2/東京)とFC今治レディース NEXT(四国1/愛媛)の一戦は、群雄割拠の関東大会を2位で突破したS世田谷が試合の主導権を握ります。S世田谷はDF荒川結乃花選手とFW小泉杏織選手を中心とした右サイドを軸に多くのチャンスをつくっていきます。
一方、守りの時間が多くなったFC今治も守備陣が粘り強く体を張ってゴールを守ります。10分にS世田谷のFW久保田真生選手にシュートを打たれますが、これはGK伊藤璃音選手がセーブ。厚みのあるS世田谷の攻撃をしのぎ、27分には右サイドのFW和田可憐選手が思い切ってロングシュートを狙うなど、攻撃の糸口を探っていきます。
しばらく膠着状態が続きましたが、前半終了間際にスコアが動きます。S世田谷が左サイドで起点をつくると、一瞬の隙を突いて、ゴール前でボールを呼び込んだ久保田選手が右足でダイレクトシュート。これがゴールネットを揺らし、S世田谷が先制します。
後半立ち上がりにはS世田谷のDF清水愛選手が蹴った左CKがファーサイドのポストをたたき、そのままゴールに吸い込まれ、リードを2点に広げます。その後もS世田谷は46分に途中出場の田中沙英選手がポストに直撃のシュートを放つなど、攻撃の手を緩めることなく、優位にゲームを進めていきます。
終盤にFC今治が人数をかけて攻撃に出ますが、S世田谷が冷静に対処し、無失点のまま試合終了を迎えました。危なげなく1回戦を突破したS世田谷は29日(月)、横須賀シーガルズMEG(関東6/神奈川)との2回戦に臨みます。
監督・選手コメント
山田岳暁監督(スフィーダ世田谷FCユース)
前半は自分たちらしさを出せていなかったので、前半のアディショナルタイムに得点できたことがラッキーでした。今年は全国大会を初めて経験する選手が多くいるので、緊張していたんだろうなと感じました。チームのムードメーカーが点を取ってくれて、「もう一度仕切り直そう」と伝えた後半の立ち上がりで追加点を取ることができました。最後の自陣と相手の両方のゴール前のクオリティーはまだまだ。大会を通じて上げていかないといけないと思います。勝っても負けても自分たちのやることをやり切れることが大事だと思うので、2回戦以降も引き続き、自分たちの良さを出せるようにしたいです。
FW #66 久保田真生選手(スフィーダ世田谷FCユース)
戦う前は不安で相手が大きく見えて強そうに感じましたが、3年生と長くプレーしたいので、勝ててうれしかったです。暑かったけど、みんないつもどおりプレーできて、勝ててよかったです。サイドから攻撃して起点をつくるのは多い得点パターンで、今日もその形で得点できました。あの時間帯に先制点が取れて、後半すぐに追加点も取れたので、守備も焦らずにできました。チームは全国優勝を目指しています。個人としては、チームに貢献して得点王を取りたいです。
鈴木香菜監督(FC今治レディース NEXT)
ゲームプランとして「前から積極的に行こう」「相手の陣内でボールを奪えばチャンスになる」ということを伝えてゲームに入りました。相手は中学3年生が多いということもあり、フィジカルの差がありましたが、粘り強くやっていこうという話もしていました。相手がロングボールを使ってくるかなと予想していましたが、ボールをつないできたので、セカンドボールやつないでくるところを狙っていくように変えていきました。なかなか相手の質も高く、うまくいきませんでした。前半あそこで取られていなかったらまた違った展開になっていたと思うので、あの1点が全てかなと思います。一瞬の隙を突かれてボールに付いていけなかったことは甘さがありました。
MF #25 波多野蘭選手(FC今治レディース NEXT)
昨年はベスト16だったので、今年はベスト8を目標にしていました。1回戦負けという結果はとても悔しいです。全員で攻撃して全員で守備するとみんなで決めていました。得点できるシーンもあったのですが、決め切ることができませんでした。今までは四国のサッカーしか知りませんでしたが、全国大会に出場して、全国のレベルを知ることができてレベルアップにつなげることができたと思います。今回の悔しい経験を生かしてもっとレベルアップしていきたいです。
大会期間:2019年7月27日(土)~8月3日(土)
大会会場:J-GREEN堺(大阪府堺市)