JFA 第22回全日本U-18 女子サッカー選手権大会 JOC ジュニアオリンピックカップが1月3日(木)に開幕し、大阪府堺市のJ-GREEN堺で1回戦の8試合が行われました。
ピックアップマッチ1
愛媛FCレディースMIKAN 4-0(前半2-0、後半2-0)日置シーガルズFC
愛媛FCレディースMIKAN(四国/愛媛)と日置シーガルズFC(九州1/鹿児島)による一戦は初出場同士の顔合わせとなりました。
キックオフ直後からシュートチャンスをつくる愛媛でしたが、時間が経つにつれ、前線からの守備を徹底する日置がボール奪取する機会を増やしていきました。16分には、日置のMF今村涼凪選手が相手GKへのプレッシャーからチャンスメイクしましたが、惜しくも得点にはつながりません。32分にはDF小緑瑠夏選手がFKで直接ゴールを狙いましたが、ゴールラインを割ることができませんでした。次第に流れは、再び愛媛に傾いていきました。36分、ゴール前でパスを受けた愛媛のMF髙取遥香選手が左足で先制ゴール。40分には、右サイドからドリブルで突破した髙取選手が、今度は右足で2点目を奪い、愛媛が2点をリードして折り返しました。
後半に入っても攻撃の手を緩めない愛媛は、積極的に前へボールを運びます。63分には中央をドリブルで突破した愛媛のFW河本紗英選手が追加点をもたらすと、70分にはMF藤澤和心選手が勝利を決定的なものにする4点目を挙げました。愛媛が4-0で中学生主体の日置を圧倒し、2回戦進出を決めました。
ピックアップマッチ2
北海道リラ・コンサドーレ 1-2(前半0-0、後半1-2)アルビレックス新潟レディースU-18
北海道リラ・コンサドーレ(北海道)とアルビレックス新潟レディースU-18(北信越/新潟)の一戦は僅差のゲームとなりました。試合の序盤から攻め上がり、主導権を握ったのは新潟でした。両サイドからの仕掛けと裏を狙ったロングボールでゴールを狙います。しかし、連携がとれた北海道の守備を前に、決定的なシーンをつくりながらも得点することができません。北海道も思うようにチャンスをつくれず、スコアレスで折り返しました。
試合が動いたのは、46分でした。北海道は、MF能登屋菜奈子選手のCKにMF今立のどか選手がしっかりと頭で合わせてゴールネットを揺らし、先制点を挙げました。シュート数では勝りながらも1点を追う格好となった新潟は、「得点さえできれば流れは変わると感じ、攻撃に勢いをつけようと思った」(佐野佑樹監督)ことから、なでしこ1部のアルビレックス新潟レディースでもスターティングメンバーに名を連ねるMF白井ひめ乃選手を投入。これにより攻撃の厚みがさらに増した新潟は、69分にMF原田采世選手が中央から左足を振り切り、ゴール。同点に追いつきました。続く76分には、CKからのこぼれ球をDF髙山菜々香選手が右足で押し込みます。これが決勝点となり、新潟が2-1の逆転勝利を収めました。
監督コメント
諸町光彦監督(愛媛FCレディースMIKAN)
トレーニングで積み重ねてきたものを発揮するだけなので、とにかく自信を持っていこうと試合前に話しました。初戦の緊張から力が入りすぎたのか、序盤は少し硬い部分はあったと思いますが、軽いプレーになっているわけではなかったので心配はしていませんでした。2回戦は強豪の日テレ・メニーナとの対戦になりますが、私たちは失うものは何もないので、選手たちそれぞれが良い部分を出しながら試合の中でどんどんチャレンジしていければと思います。
時吉祐一郎監督(日置シーガルズFC)
チームは中学生主体なので、フィジカル面など相手に引けを取る部分がたくさんあると承知した上で、1分1秒を大事にして最後まで走り切ろうと臨んだ試合でした。守備から入ることで九州大会を勝ち抜くことができましたが、全国に来るとまた勉強しなければならないと感じました。中学3年生の子たちは高校サッカーの方に進んで行くことになると思いますので、この経験を生かし、上を目指してがんばってほしいです。中学1・2年生は、3年生に良い経験をさせてもらいました。みんなでこの舞台に戻って来られるよう、成長を積み重ねていきます。
浮田あきな監督(北海道リラ・コンサドーレ)
相手が前掛かりになったときの裏や2列目と3列目の間のスペースを狙うように話はしていましたので、狙い通りに前に行くことができたと思いますが、その回数が少なかったのが敗因になってしまったと感じています。相手のロングボールは想定内でしたが、裏へ走られる回数が多すぎたために疲労が蓄積した結果、失点してしまいました。けれど、キャプテンのDF増子晴奈を筆頭に、選手たちは最後まで本当によく戦い抜いてくれたと思います。上を目指すには、これからまた積み上げていかなければならないと感じました。
佐野佑樹監督(アルビレックス新潟レディースU-18)
ビルドアップや相手の背後を突くことはできており、ペナルティーエリアまで持って行くことができていたので、しっかりと自分たちの練習してきたことは発揮できていると感じていました。しかし、決めるべきところで決められなかったことで、自分たちの首を絞めてしまったなというのが率直な感想です。焦ることなく自分たちのやるべきことをやろうということで逆転することができたので、苦しみながらでも2点を返した気持ちやチームワークを携え、2回戦も戦いたいと思います。
1回戦ハイライト
大会期間:2019年1月3日(木)~2019年1月7日(月)
大会会場:J-GREEN 堺(大阪府堺市)