10月5日(金)から7日(日)にかけて、2018年度の第3回女性指導者スキルアップ研修会を千葉県で開催しました。
本研修会はJFA公認指導者の上位ライセンス取得を目指す女性指導者を対象とし、2016年から開始したものです。第3回は北海道や兵庫県からも参加者が集まり、9人で実施しました。
第1回、第2回と同様、初日はガイダンス後に「プレーの分析とプランニング」、「コーチング法」の講義を行いました。その後、AFC女子アジアカップヨルダン2018の決勝 日本対オーストラリアの試合映像を見ながら、グループごとにゲーム分析を行い、翌日からの指導実践に向けてトレーニングメニューを考えました。
A級のJFA女子委員会推薦枠のトライアルも兼ねている今回、2日目は10月とは思えない猛暑の中、女子大学生を選手役として指導実践がスタート。実践後は、オーガナイズやコーチングについて、インストラクターや他受講者とのディスカッションを繰り返しました。また、16時からは関東大学女子サッカーリーグの帝京平成大学対武蔵丘短期大学戦も視察。夜にはJFAテクニカルスタディグループによるAFC女子アジアカップヨルダン2018の分析報告や指導実践の振り返りも行い、最後は翌日のゲームでの実践に向けた指導計画案を再度練り直しました。
最終日は、検見川高校男子サッカー部の選手たちにゲームでの指導実践をそれぞれがチャレンジしました。
第4回女性指導者スキルアップ研修会は11月16日(金)から18日(日)の3日間、静岡県内で開催予定です。
インストラクターコメント
山路嘉人ナショナルトレセンコーチ(女子担当)東北担当チーフ/ベガルタ仙台
今年度3回目となる女性指導者スキルアップ研修会は、上位ライセンスを目指す9人の女性指導者を対象に指導実践とレクチャーを実施しました。今回は、A級受講生や男子中学生を指導している指導者も参加し、平均レベルが比較的高い方々が集まりました。本研修会では、ゲームを分析し、プランニングをして指導案を作成する一連の流れを習得することやコーチングスキルを向上することを目標としましたが、インストラクターから提示された課題に対して改善しようと積極的に取り組み、気付きや自信をつかんでいきました。
また、指導実践やレクチャーでのディスカッションも活発に意見が飛び交い、受講生同士が切磋琢磨している様子を感じ取ることができました。受講生からは「予想していた以上にスケジュールが充実しており、指導向上に繋がった」、「自分の指導方法の特徴と改善点を指摘頂いて良かった」などの意見をいただき、自己研鑽の場として本研修会に臨んだ強い情熱と意欲が伝わってきてました。
3日間という短い期間でしたが、指導実践を繰り返し、レクチャーで指導方法を学ぶことによって受講生たちのコーチングスキルが飛躍的に向上していきました。今回身に付けた知識と経験を基に、サッカーの普及・育成・強化に広く貢献いただき、地域のリーダー的存在になることを期待しております。今回の研修会にあたって活動場所をご提供いただいた帝京平成大学、指導実践でプレーヤー役としてご参加いただいた帝京平成大学女子サッカー部、及び検見川高校サッカー部の選手の皆様には大変感謝しております。
受講者コメント
大澤江梨子さん(神奈川県)
女性指導者との交流や自身のスキルアップに期待して参加しました。実際に参加した女性指導者のみなさんと交流をもつことができ、インストラクターの方々からは具体的な指導をいただき、指導の際の改善のポイントが明確になりました。今回学んだことを今後の指導に活かしていきたいと思います。今回受講し、早く自分の選手たちを指導したくなりました。
斎藤友里さん(新潟県)
参加する前は自分の指導をほかの受講生やインストラクターに評価・コメントしてもらえるだけかと思っていましたが、実際には1つのテーマに対してペアでディスカッションをして指導計画を立て、実践しました。また、1回目の実践と2回目の実践での変化を自分自身で体験でき、とても勉強になりました。インストラクターの方に自分のストロング・ウイークポイントを的確に教えていただいたので、今後の指導でも意識したいと思いました。
大手真智子さん(群馬県)
自身の指導力アップを期待して参加しました。実際に受講させていただき、自分自身の指導スキルを振り返る大変よい機会になりました。皆で指導に対してディスカッションをする機会があればなお良かったと思います。私は勤務する高校で多くの選手の未来を預かっています。無限の可能性を持った選手一人ひとりに、1年でも早く良い指導ができたらと思います。