韓国女子代表との激闘から一夜明けた29日(水)、なでしこジャパンは決勝に向けた回復に努めました。
高倉麻子監督は「準決勝であの(強い)韓国に勝って決勝に駒を進められたのは素晴らしいこと。でもまだ何も手にしていない。欲しいのは金メダル」と、選手たちの労をねぎらいながらもチームの目標をあらためて強調します。「全員しんどいのは分かっている。でも金メダルのために、2日間しかないけれどコンディションを戻そう」と、今できること、今すべきことを全員で確認しました。
この日は文字通りリカバリートレーニングとなり、ウォーキングでゆっくりと体を動かして硬くなった筋肉をほぐした後、ボールを使ったゲームでリラックスしました。全員で輪になり、それぞれがひとつボールを手に持ちます。そこに広瀬統一フィジカルコーチがボールを投げ入れて、人数よりひとつボールが多くなるため誰かが自分のボールを手放してキャッチしなければなりません。手放されたボールを落とさないようにするために次々にこれを繰り返すため、常にボールが1球宙に浮いている状況となります。選手たちはキャッチして欲しい選手の名前を呼んだり、自分が取ることを大きな声で伝えていました。お見合いして2人の間に落としてしまう場面や、逆に二人がいっぺんにキャッチにいって2球が宙に放り出されるシーンも。最後まで手元のボールを手放すことなく終わる選手もいました。すでに心身ともに疲労のピークにある選手たちにとってはいいリフレッシュとなりました。
夕食後には準決勝の試合映像から分析ミーティングが行われ、決勝に向けた修正ポイントや、なでしこの強みとして継続していく部分についてフィードバックがありました。ひとつも聞き漏らすまいと選手たちの表情は真剣そのもの。目指すは金メダルのみ。全員が万全の準備に余念がありません。
アジア競技大会 決勝 中国女子代表戦は、31日(金)日本時間20:30キックオフ(予定)です。
選手コメント
GK #18 山下杏也加選手(日テレ・ベレーザ)
準決勝は試合に勝てたことは良かったですが、1点取ってからの試合運びが後半の苦しい展開を作ってしまったので反省したいと思います。韓国の攻撃のクオリティーはこの大会を通してみても良かったと思いますが、そのチームを相手に1失点に抑えられたことはポジティブに考えています。難しい大会の中で、この決勝の舞台に立てることを選手・スタッフ全ての人に感謝して、優勝という恩返しをしたいです。
MF #13 中里優選手(日テレ・ベレーザ)
韓国の選手は技術的にもフィジカル的にもレベルが高く、自分の実力不足を思い知らされたというのが正直な感想です。ただ、あれだけ劣勢の中でも勝ち切れたというのはチームとしては非常に良かったと思っています。厳しい試合が続いていますが、勝つ中で色々な課題に向き合えることをプラスに捉えて、決勝ではこの大会で一番良い試合をして金メダルを持ち帰れるよう、良い準備をしたいと思います。
スケジュール
第18回アジア競技大会(2018/ジャカルタ・パレンバン) | ||
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8月16日(木) | 2-0 | vs.タイ女子代表(BUMI SRIWIJAYA) |
8月17日(金) | AM/PM | トレーニング |
8月18日(土) | - | オフ |
8月19日(日) | AM | トレーニング |
8月20日(月) | PM | トレーニング |
8月21日(火) | 7-0 | vs.ベトナム女子代表(GELORA SRIWIJAYA) |
8月22日(水) | AM/PM | トレーニング |
8月23日(木) | AM/PM | トレーニング |
8月24日(金) | AM/PM | トレーニング |
8月25日(土) | 2-1 | 準々決勝 vs 朝鮮民主主義人民共和国女子代表(GELORA SRIWIJAYA) |
8月26日(日) | AM/PM | トレーニング |
8月27日(月) | AM/PM | トレーニング |
8月28日(火) | 2-1 | 準決勝 vs 韓国女子代表(GELORA SRIWIJAYA) |
8月29日(水) | AM/PM | トレーニング |
8月30日(木) | TBC | トレーニング |
8月31日(金) | 18:30 (20:30) | 決勝(GELORA SRIWIJAYA) vs 中国女子代表 |
※時間はすべて現地時間。()内は日本時間。
※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。
第18回アジア競技大会(2018/ジャカルタ・パレンバン)
大会期間:2018/8/18(土)~2018/9/2(日)
【女子】決勝
8月31日(金) 20:30 [日本時間] vs 中国女子代表
NHK BS1で生中継