2月10日(土)~12日(月)、女子1級審判員を対象とした「女子1級審判員開幕前研修会」を横浜市内で実施しました。新しく女子1級審判員になった5名を加え、計50名になった女子1級審判員。今回の研修会は、「審判資格の更新」の他に、日本のサッカーを支える者として、「フィールド上で成功するため(自己実現に向けて)の学び」「情報の共有」「よい準備~仲間と共に~」という目的を持つものでした。
<実施内容>
1日目 | 研修会の目的確認、2017年シーズン振り返り、競技規則テスト、 新アセスメントレポート(仮称)について |
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2日目 | 2018なでしこリーグ判例集(ルール説明会用)からの学び、 2018年Jリーグレフェリングスタンダードからの学び |
ケーススタディー(3つの事例を用いて)、RAY氏講義「Realising your potential」 | |
フィジカルパート(グループディスカッション含む) | |
3日目 | 体組成チェック、なでしこリーグ田村専務理事より今シーズンのリーグについて |
講演:山口香理事、目標設定「夢を実現させる為に」 |
インストラクターコメント
永松常憲 1級審判インストラクター(大分)
今回、インストラクターとして参加し、2日目にテクニカルセッションで2018年Jリーグレフェリングスタンダードの説明を行いました。女子1級審判員の皆さんは、私の前にS1級審判インストラクターの鈴木亮哉氏が説明した「2018女子判例集」と合わせて映像を確認し、更にイングランドから招聘したインストラクターRay Oliver氏の「Realizing Your Potential」の講義を受け、2018シーズンに向けた決意を新たにした印象を受けました。
ケーススタディーでは、開始前、ゲーム中、終了後に日頃起きない事象3つについてグループごとにディスカッションし、ゲームに生かしていくことを確認しました。佐幸欣治氏による「夢を実現するために」のセッションでは、国際審判員になるためのスキルアップや求められる審判像をモデルとして各審判員より提言がなされました。山口香JFA理事の講演ではお話の中で意表を突く話をされ「なるほど」と感心させられながら話に聞き入ってしまいました。まさに「自立」「自律」でした。
研修会を通して、女子1級審判員の研修会に対する熱意や意欲が強く感じられ、これから始まるリーグ等も全員が良いパフォーマンスを発揮し、良いゲームをすると確信できた研修会でした。女子審判員の地位向上が望まれる中で現役の審判員が手本となり「審判員」になりたいという人材が増える事を願っています。最後に研修会を開催するにあたってJFAや女子部会の皆様のご尽力に感謝いたします。
参加者コメント
萩尾麻衣子女子1級審判員(大阪)
2018年、私たち女子審判員にとっても新たなフェーズの始まりです。これまでを振り返り、フレッシュアップした仲間と、明治維新から150年、「平成」と共に歩み始めた、なでしこリーグ30周年のこの年、これからも日本の女子サッカーを支える役目を担い、在りたい姿を可視化して進み続けます。
この開幕前研修では、フィールド上で成功する審判員の姿を見据えて、主軸となる意思と規準の統一、技術的な面での維持と向上、ノリッジシェアの場を持ちました。まさに今、トップを築き率いるゲストの方々との生きた対話からは3つのことを学びました。一つ目は改めて自分のポジションを認知すること、二つ目は自己実現するステップの確度と修正を測ること、三つ目は女子審判員を1つのチームと捉え、そのブランドを確立することです。それぞれのキーアイテムと、アクションのタイミングは自分たちの掌に見えています。
今年の合言葉は、”Realizing Your Potential”です。それは、私たちをいつでもPurpose walking for successに導きます。私は持ち物リストに、この合言葉を追加して試合に挑みます。最後に、限りある時間の中でしたが、先人たちの功績を学ぶ機会、また指導者や仲間たちと交流する機会を与えて頂きまして、ありがとうございました。
中本早紀女子1級審判員(兵庫)
この度、新女子1級審判員として初めて開幕前研修会に参加させていただきました。たくさんの先輩方とお話しすることができ、またずっと憧れてきた先輩と同じ時間を過ごすことができ、とても刺激を受けた3日間となりました。その中でも小川佳実審判委員長から私たちに伝えられた2018年シーズンの合言葉である“Realizing your potential”という言葉は、研修会を終えた今、私の心の中でとても大きな存在となっています。この言葉を聞いて改めてこれからが本当のスタートだということを、身をもって感じることができました。そして目標設定のセクションを受けたことで、自分の夢を実現させていくためのプロセスが明確となり、具体性を持って日々の生活の中に落とし込むことができました。また、判定基準のすり合わせでは、判定の根拠を項目ごとに整理していくことの大切さに気付き、スピードのある判断を求められる試合の中でも実践できるようにしていきたいと思いました。
とても学びの多い研修会となりましたが、これから先は自分の行動次第で世界が変わると思います。だからこそ、たくさんの努力を積んで試合に挑む選手たちと同様、私自身も自覚と責任を持ち、謙虚に目の前の試合に取り組みたいと思います。不安と期待の入り混じる2018年シーズンではありますが、それ以上に胸の高鳴りを感じながら、私らしくシーズンインできるようにしっかりと準備をしていきたいです。