日本サッカー協会(JFA)は11月26日(日)、第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会の組合せ抽選会を日本サッカーミュージアム内のヴァーチャルスタジアムにて実施しました。
冒頭のあいさつでは岩上和道JFA事務総長が登壇し、前日にアジアクラブチームの頂点に立った浦和レッズを例に挙げながら「浦和のように目標を持ってチームの強化をしていくことは大切。そして、相手チームや審判員がいないと、試合をすることはできない。相手を思いやりながら、フェアプレーの精神で今大会を戦ってください」と話し、全国の各地域大会を勝ち抜いて出場を決めた32校の選手たちを激励しました。
抽選会の前には、ゲストの小島瑠璃子さん(TBS高校女子サッカー番組スペシャルサポーター)も登壇し「皆さんの家族のため、仲間のため、チームのため、そしてお世話になった先生方のため、そして皆さん自身のために一生懸命プレーしてください」と、選手たちに熱いエールを送りました。
続いて行われた抽選会では、各校の代表選手たちが次々に抽選箱へ向かい、番号を引いて1回戦の組み合わせが決まっていきました。
前回大会で初優勝した十文字高校(関東4/東京)は、初出場を決めた秀岳館高校(九州4/熊本)との対戦が決定。同準優勝の大商学園高校(関西2/大阪)が、今夏の全国高等学校総合体育大会(インターハイ)でベスト4の星槎国際高校湘南高校(関東2/神奈川)と1回戦で対戦することが決まった時には、会場から驚きの声が上がりました。またインターハイとの2冠を狙う日ノ本学園高校(関西1/兵庫)の、東北地区第1代表の聖和学園高校(東北1/宮城)との対戦が決まった際にも、大きなどよめきが起こりました。
聖和学園高校と同様、26大会連続26回目の大会最多出場となる北海道文教大学明清高校(北海道1)は、24大会連続24回目の出場となる神村学園高等部(九州1/鹿児島)との名門対決が決定。その一方、初出場の帝京第三高校(関東7/山梨)は広島文教女子大学附属高校(中国2/広島)と、大阪学芸高校(関西4/大阪)は5度の優勝経験を誇る常盤木学園高校(東北2/宮城)と、開催県枠で初出場する六甲アイランド高校(開催県/兵庫)は、松商学園高校(北信越3/長野)と対戦することが決まりました。
今大会は12月30日(土)に兵庫県内の各会場で開幕し、2018年1月7日(日)の決勝が行われる神戸総合運動公園ユニバー記念競技場に向けて、32チームが戦います。
監督・選手コメント
曽山加奈子監督(聖和学園高校)
今季は、昨季以上に強さやアイデアを出せるチームに仕上がっていると思います。(前監督の)国井精一先生がこれまで築き上げてきた聖和のサッカーを、強い相手にも発揮できるようになってきました。東北地域大会決勝では優勝できましたが、内容的には厳しいものだったので、常盤木学園を上回れたかといえば、疑問を感じます。ただし、苦しい試合の中でも聖和のサッカーを出せた試合だったので、そこは選手たちが成長した部分だと思います。まずは1回戦突破を目指しますが、2回戦以降も強豪との対戦が続くと思います。そのうちに優勝が見えてくればいいかなと思っています。
石山隆之監督(十文字高校)
対戦相手は決まりましたが、関東地域大会4位という結果を見ても分かる通り、今は頭の7割は自分たちのチームのことを考えています。前回大会で優勝して、やはり周りの目が変わった部分は感じます。しかし、そのプレッシャーをはねのけるほどの地力が、まだチームにはないのかもしれません。大会はトーナメントですし、何かのきっかけで選手たちがそのプレッシャーを力に変えてくれることを期待しています。当然、1回戦は非常に大事な一戦になるので、そこを越えることを目指します。女王とは言われますが、それを謙虚に受け止めて、自分たちはチャレンジャーのつもりで、一戦一戦を戦っていきます。
滝川結女選手(常盤木学園高校)
対戦する相手がどのようなチームでも、1試合1試合を大切に、純粋にサッカーを楽しむことを意識して今大会に向かいたいと思います。東北地域大会では東北2位になった悔しさを感じ、その直後から、何が足りないのかを自分たちの中で見つけ、ちょっとずつチームはまとまってきています。あの悔しさがあったからこそ、次に向けて自分たちがやるべきことを見つけられたとも思っています。大会までの残り1カ月で、さらに練習を大切に、無駄なくやるだけです。私は1年生の頃から試合に出させてもらえることがあり、2年生では悔しい思いもしました。過去4大会は常盤木学園が優勝から遠のいていますし、特に3年生は高校生活の集大成として、今年こそ優勝カップを掲げたいと思っています。
宮澤ひなた選手(星槎国際高湘南高校)
1回戦で対戦する大商学園とは戦ったことがありませんが、前回大会の決勝を見て、個の力もありながらチームとしての力も持ったチームだという印象を持っています。粘り強さがあって、最後の笛がなるまで走る大商学園と、こういう舞台で対戦できることに、わくわくしています。インターハイではベスト4まで勝つことができたのですが、準決勝で藤枝順心に5-0で大敗したので、夏からどのくらい自分たちが成長したのかを見せられる大会にしたいです。チャレンジャー精神で普段通りのサッカーをし、やるべきことをやった先に、いい結果が待っていればいいなと思いますし、星槎国際のサッカーをいろんな人に見てもらえるように頑張ります。
牛島理子選手(日ノ本学園高校)
相手がどこであろうと、開幕までの1カ月間で自分たちがやるべきことをやり、悔いが残らないように1試合1試合戦っていきたいと思います。昨日まで関西地区大会を戦い、その中では自分たちからチャレンジすることができて、次につながるいい大会になりました。今季はインターハイも高校選手権も優勝することを目標に掲げています。インターハイは優勝できたけど、まだ今季の目標を達成したわけではないので、この最後の大会でも優勝したいです。高校生活最後の大会なので、開幕までに仲間たちとたくさん話してさらにレベルアップし、やれることは全てやって大会に臨めるようにしたいです。
第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
2017/12/30(土)~2018/1/7(日)
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